飛躍的な経済成長を遂げた中国が民度の点でも成長するためには何が必要だろうか。中国人のマナーが世界的に問題視されるなか、民度向上においてはどこから手をつけたら良いのだろうか。(イメージ写真提供:123RF)

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 飛躍的な経済成長を遂げた中国が民度の点でも成長するためには何が必要だろうか。中国人のマナーが世界的に問題視されるなか、民度向上においてはどこから手をつけたら良いのだろうか。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、中国人はゴミのポイ捨てを「恥じる気持ち」を持つことから始めなければならないと論じている。

 記事は社会学者ノルベルト・エリアスがその著作「文明化の過程」において、民度向上にとってもっとも重要なのは民度の低い行動を「恥じる気持ち」であると説明していると指摘。記事はこの点を言い換え、「恥じる気持ち」があれば外部拘束力である公共マナーを内部拘束力である自律意識に変えることができると説明した。

 この点を実証する強力な事例を記事は紹介している。数年前に英メディアのデーリー・テレグラフ紙は、サッカーの試合終了後の観客席の状態について、英国人サポーターのいた席はゴミだらけだが、日本人サポーターのいた席は「彼らが来る前よりもきれいな状態だった」と報じた。記事は同事例を挙げ、公共マナーに反する行いを「恥じる気持ち」が日本人に強力に働いており、外部から強制されなくても自分を律して行動できることを力強く例証している。

 さらに、この恥じる気持ちは民度を高め、自分勝手な行動を拘束するゆえに、結果として国家は強大になれるという原則を紹介。現代の中国人が「本当の自分を大切にする」という考えを重視し、「外部拘束を受けない自分に誇りを持つ」傾向にあることを指摘する一方、これは一種の「幼稚な世界観」だと批判した。記事は結論として「中国人はゴミのポイ捨てを「恥じる気持ち」を持つことから始めなければならない」と提言した。

 この記事にはさらに啓発に富む主張が含まれている。日本人の民度を高く評価する中国メディアに対し、中国のネット上ではしばしば「日本人の民度の高さは偽善に過ぎない」という類の書き込みが寄せられる。しかしこれに対して記事は「民度が高い国ほど自分勝手な行動を律するゆえに、自分が本当にしたいことは表に出さない」と反論、自分勝手な行動を律することと偽善とは全く別のものであるという見方を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)