9日、韓国の国民権益委員会は汚職防止のための「金英蘭法」施行令を立法予告したが、韓国メディアは同法の規制対象から国会議員が除外されていると不満を募らせている。資料写真。

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2016年5月9日、韓国の国民権益委員会は汚職防止のための「金英蘭(キム・ヨンラン)法」(不正請託および金品接受の禁止に関する法律)施行令を立法予告したが、韓国メディアは同法の規制対象から議員が除外されていると不満を募らせている。11日付で環球網が伝えた。

金英蘭法は公職者・メディア関係者・私立学校教師が3万ウォン(約2800円)以上の食事接待を受けることを禁じている。もしこの制限金額を超えて接待を受けた場合には罰金を科せられる。また、5万ウォン(約4600円)以上のプレゼント及び10万ウォン(約9300円)以上の慶弔費を受け取っても同様の処罰を受ける。

しかし、韓国・京郷新聞は金英蘭法が国内経済(消費)に悪影響を与えるという声を紹介している。例えば、農畜水産業界は韓国の伝統的な祝祭日にプレゼントとして贈られる韓国牛や魚、果物の詰め合わせなどは通常5万ウォン以上するため、こうした商品は同法の適用範囲とするべきでないと強烈に抗議している。先月には朴槿恵(パク・クネ)大統領も同法が韓国経済を過度に萎縮させることにならないかメディア関係者に懸念を表明した。金英蘭氏は中国紙の取材を受けた際、腐敗の撲滅が経済発展に影響するという説には具体的な根拠がなく、反腐敗と経済発展は矛盾しないと主張した。

さらに、金英蘭法は韓国経済への悪影響のほか、「国会議員が規制を受けない」という問題も指摘されている。韓国・朝鮮日報によると、同法が影響する対象は公職関係者・国有企業職員・公立学校の教職員・社会的影響力の大きいメディアと私立学校教師およびその家族など300万人余りに上るとみられているが、最も民衆からの監督を受けるべき国会議員が含まれていない。韓国・東亜日報は10日付の評論で国会議員たちが巧妙に自分たちを規制の対象から除外したと指摘した。昨年、韓国の弁護士協会とジャーナリスト協会は共同で韓国の憲法裁判所に「金英蘭法は違憲」と主張して提訴、現在この案件は審議中となっている。(翻訳・編集/矢野研介)