日本の工業製品に見られる「匠の精神」は中国メディアが高く評価する日本の特質だが、中国メディアの網易はこのほど、日本に息づく「匠の心」は日本の美食文化にも反映されていると指摘、そのいくつかの事例を紹介している。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 日本の工業製品に見られる「匠の精神」は中国メディアが高く評価する日本の特質だが、中国メディアの網易はこのほど、日本に息づく「匠の心」は日本の美食文化にも反映されていると指摘、そのいくつかの事例を紹介している。

 記事は匠の精神を「匠の心」と呼んでいるが、これを「中国人にとっては取るに足らない細かな点に対して、執着し追求する日本人の特質」であると表現。またこの特質に「中国人は驚かされる」とし、匠の心が中国社会では稀有な特質であることや、この精神が中国人の心を打つ魅力的な特質であるという見方を示した。

 記事は匠の心は「和菓子」にも見ることができると紹介。和菓子職人たちは自分の1つ1つの「作品」に対して「普通を超えた、ひいては神経質に近いほどの芸術的追求を示す」と説明。記事は説明のなかで「作品」また「芸術」という単語を用いることにより、全身全霊を込めて菓子作りに打ち込む和菓子職人たちの態度に注目している。

 さらに寿司(すし)の神と称される小野二郎氏を紹介。寿司を握ることは人生そのものであるという態度や睡眠の時でさえ手袋をして自分の手を守る習慣に言及。また日本のラーメンについても紹介し、碗の中の美しい世界は「もはやラーメンとは呼べず、1つの作品である」と称賛、日本の美食に見られる匠の心について「日本には職業の貴賤はなく、どんな人も匠になれる」と総評している。

 この記事で特に注目すべきは、匠の精神をあえて「匠の心」と表現していることだ。中国語で精神と心をあえて使い分ける場合、心は特に人の感情や動機を表すために用いられる。つまり今回記事が特に強調したかったのは、匠の精神は日本社会における精神文化あるいは習慣の継承であるだけでなく、日本の職人たちがまさに情熱をこめて美食作りをはじめ様々な仕事に打ち込んでいるということだ。

 感情は人を駆り立てあるいは突き動かす非常に強い力だ。人がある仕事に心から惚れ込むなら、それがどんな仕事であってもその成果は一級の芸術作品が持つ輝きを反映するものとなり得る。記事はこうした感情の働きを、日本の美食文化からはっきり感じ取っているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)