悔しさ残る不発…五輪出場を切望する野津田「決めないといけなかった」

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 リオデジャネイロ・オリンピック出場への強い思いを抱いて試合に臨んだ野津田岳人だが、ノーゴールに終わり「チャンスがあっただけに、決めないといけなかった」と悔しさを滲ませた。

「MS&ADカップ 2016 〜九州 熊本震災復興支援チャリティーマッチ がんばるばい熊本〜」が11日に佐賀県鳥栖市のベストアメニティスタジアムで開催され、U−23日本代表はガーナ代表と対戦。MF矢島慎也(ファジアーノ岡山)の2得点とFW富樫敬真(横浜F・マリノス)の得点で3−0の快勝を収めた。

 手倉森ジャパンでは2015年7月1日に行われたU−22コスタリカ代表戦以来の公式戦出場となった野津田は、「自分自身のプレー自体は良い感覚が少しつかめた部分もあったし、勝利することもできたので良かった」と手応えを語ったが、ゴールという結果を出すことはできなかった。

「目標でもある五輪に出場したい」。そんな強い思いを胸に、ユースから所属するサンフレッチェ広島を離れて新潟への期限付き移籍を決断。この試合の前日にも「(ゴールを)積極的に狙っていきたい」と闘志を燃やしていただけに、悔しさと課題が残る。

「チャンスがあっただけに、決めないといけなかった。ラストの局面でもう少し落ち着いたり、足下に収めてしっかり止めるところだったり、そういう部分は改善しないといけない。せっかく来たチャンスでトラップが流れてしまった。そういう細かいところはまだまだ修正しないといけない」

 それでも収穫はあった。右サイドハーフで先発した野津田は、58分にMF前田直輝(横浜F・マリノス)が投入されたタイミングで、左サイドに移ってプレー。手倉森誠監督も6日のメンバー発表で「選手1人1人にもっとポリバレント性を植え付けなければいけない」と話していただけに、左右両ポジションでプレーしたことで良いアピールとなった。

「左右どちらでもできるんだというところは見せたかった。どっちのサイドでプレーしても、もっとコンビネーションを高めて、自分のプレーももっと明確にしてやっていきたい。左右できたのは良かったけど、両方で得点を決めることができれば良かったと思う」

 また、この試合では野津田にとって嬉しいこともあった。広島でともに切磋琢磨してきた同期加入のFW浅野拓磨と久々にプレーし、「素直に楽しかったですし、一緒にやれて良かったなと思う。お互いにやりたいことが分かっているので、やっぱりすごくやりやすさは感じました」と喜んだ。だが、その一方で「もうちょっと2人でコンビネーションをして、ゴールを脅かすようなプレーを見せたかった」と悔やしさも口にする。それでも「もっとやる機会があれば、高めていければいい。もちろん、一緒にリオに出れればいいと思う」とオリンピックでの共闘へ意気込んだ。