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 米セールスフォース・ドットコムは米国時間5月10日から3日間にわたって「Salesforce Connections 2016」をアトランタで開催中だ。

 「Salesforce Connections 2016」は、セールスフォース・ドットコムが主催するマーケター向けイベント。公式発表の来場者数は約6,000人で、150以上のセッションが準備されている。マーケターやパートナーに、デジタルマーケティング領域のトレンドや、Salesforce Marketing Cloud(以下、Marketing Cloud)の最新情報、活用事例等が共有される。

 米国時間5月10日の10時から行われたオープニングキーノートには、Salesforce Marketing Cloud CEOのスコット・マッコークル氏が登壇。スコット・マッコークル氏が在籍したExactTarget社は3年前にセールスフォース・ドットコムの傘下となった。その後も継続して成長を見せている。
Salesforce Marketing Cloud CEO スコット・マッコークル氏

 冒頭、スコット・マッコークル氏は「顧客が力を持つ時代となった」と語り、テクノロジーの発達、モバイルの普及等の外部環境の変化が日々進む中、顧客とより良い関係を築くチャンスが、マーケターに到来していると強調した。

 「たくさんの情報があふれる中、顧客はより良い体験を求めています。IoT化が進めば、タッチポイントはますます複雑化、多様化していくでしょう。その中で、マーケターは顧客との新しい関係を築く機会にあふれています。そして、私たちはMarketing Cloudでそれらのチャレンジを支援し、顧客との関係を築くエンジンになります」

 続いて、スコット・マッコークル氏はMarketing Cloudの最新情報を聴衆に共有。「Marketing Cloud Lightning」「Email Studio」「Advertising Studio」「Marketing Cloud Mobile App」の4つを紹介した。セールスフォース・ドットコムは、Marketing Cloud以外にもSales Cloud、Service Cloudなどのサービスを提供しているが、それらをクラウド上で共通利用できる基盤をカスタマーサクセスプラットフォームと呼んでいる。

 Marketing Cloud Lightningが発表されたことで、Marketing Cloudの利用ユーザーは、カスタマーサクセスプラットフォーム上で共通のインターフェイスでの利用が可能になり、ログインも1回で済むようになった。加えて、各サービス間でのデータ連携も可能に。例えば、Marketing CloudとSales Cloudのデータを連携させることで、CRMデータを用いてパーソナライズドされたEメールの配信などが実現できるという。

 Email Studio、Advertising Studio、Marketing Cloud Mobile Appに関しては、活用事例を元にいかにしてマーケティングにインパクトをもたらすことができるのかが、それぞれの担当者から発表された。

Salesforce VP Advertising Products リアム・ドイル氏(写真左)
Salesforce SVP Retail Industry Solutions シェリー・ブランステン氏(写真右)

 Email StudioとMarketing Cloud Mobile Appを活用し成果を挙げたのは、公式スポーツ用品のECサイトである「Fanatics」だ。Email Studioを活用することで、メール購読者一人ひとりに対して最適にパーソナライズドされた、Eメールマーケティングを実現。加えて、大規模なEメールマーケティングをFanaticsは5人のスタッフで実行しているという。

 これらが実現可能な理由は、Email Studioの中で用意されてるコンテンツ管理システムのテンプレートを活用することで、クリエイティブの作成が簡単かつ迅速に作成できる点が大きい。また、Email Studioには、より効果の高いクリエイティブを自動的に抽出してくれるプレディクティブ機能も搭載されているため、高い効果が実現できている。

 さらに、Marketing Cloud Mobile Appを併用することで、マーケターはモバイル上でキャンペーンの管理をすることができる。数字の把握はもちろん、設定の変更等もモバイル上で可能になるため、最適なタイミングでのマーケティングを支援する。

 Advertising Studioを活用し、カスタマージャーニーに沿った広告配信・運用を実現したのは、金融サービス会社の「Capital One」だ。

 ある調査によると71%の顧客が銀行のリレーションの取り方に対して、不満を持っているという。その理由の多くはクッキーベースでのアプローチを繰り返すのみで、真の顧客ニーズに沿った関係性構築に重きをおいていないためだ。

 そういった課題の中で、Capital Oneはスモールビジネスオーナー向けのサービスを自社のCRMデータとFacebook広告の配信データを連携させ、きめ細かく的確な広告を配信・運用を実現。申し込み者に対して広告を配信しないようにするなど、不毛な広告配信の配信をなくし、カスタマージャーニーの構築に成功している。

 「繰り返しますが、顧客が力を持つ時代です。マーケターはこのチャンスを逃す手はありません。これから3日間のプログラムには、テクノロジーを活用しマーケティングに創造的破壊を起こすヒントやアイデアを知る機会がたくさんあります。楽しんでください」(スコット氏)と会場にメッセージが贈られ、オープニングキーノートは締めくくられた。

MarkeZine編集部[著]