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IBMは10日(現地時間)、同社のコグニティブ・テクノロジーであるIBM Watsonでセキュリティ分野の学習を行ったクラウドベースの「Watson for Cyber Security」を発表した。

「Watson for Cyber Security」は、同社のコグニティブ・テクノロジーであるIBM Watsonにセキュリティ分野での学習を積ませたもので、IBMセキュリティの1年間にわたる研究プロジェクトの一環として発表した。同社では、「非構造化データ」であるセキュリティ・データに対するコグニティブ能力を大規模に提供する初のテクノロジーになるとしている。

インターネット上の全データの80%は、非構造化データであるため、従来の手法だけでは対処しきれない。Watsonの力でこれらの膨大な非構造化データを学習させることで、新たに発生する脅威や防止方法に関する推奨事項を洞察でき、セキュリティ専門家たちのスピードと能力の向上を図ることが可能になるという。

今秋からは、サイバー・セキュリティに対するプログラムの一部を持つ8大学との連携も予定されており、カリフォルニア州立工科大学ポマナ校、ペンシルバニア州立大学、マサチューセッツ工科大学、ニューヨーク大学、メリーランド大学ボルチモア校、ニューブランズウィック大学、オワタ大学、ウォータールー大学と、さらなる隠れたサイバー攻撃やサイバー脅威のパターンの根拠の発見のための協力も行われ、年内には「Watson for Cyber Security」のベータ運用展開を開始する予定だ。

IBMセキュリティーのゼネラル・マネージャーであるマーク・ヴァン・ザデルホフ氏は「2020年までに推定150万にのぼるサイバー・セキュリティ関連の雇用を業界として満たすことができたとしても、セキュリティにおいて熟練した人材の確保に対する危機は残るでしょう。セキュリティのデータ量とデータが増す速さは、サイバー犯罪への取り組みにおいて最も大きな課題のうちの1つです。Watsonの能力を活用し、人間だけでは処理しきれない圧倒的な量の非構造化データに文脈を与えることにより、セキュリティー専門家には新しい洞察、推奨事項、知識を、もっとも先進的なサイバー・セキュリティ・アナリストには、より優れた迅速性と正確性を、新人のアナリストにはOJTトレーニングを提供します」と述べている。

(長岡弥太郎)