その昔、中国滞在中にお世話になった中国人家庭の邸宅でリンゴを食べさせてもらったことがあった。何の変哲もないリンゴだが、明らかに洗剤の残り香がした。そう、食器用洗剤でリンゴを洗っていたのだ。中国メディア・中国質量報が9日掲載した「最高の野菜洗浄剤は、なんとこれだった」という記事を見て、その味を久しぶりに思い出した。(イメージ写真提供:123RF)

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 その昔、中国滞在中にお世話になった中国人家庭の邸宅でリンゴを食べさせてもらったことがあった。何の変哲もないリンゴだが、明らかに洗剤の残り香がした。そう、食器用洗剤でリンゴを洗っていたのだ。中国メディア・中国質量報が9日掲載した「最高の野菜洗浄剤は、なんとこれだった」という記事を見て、その味を久しぶりに思い出した。

 では、記事が紹介した驚きの「野菜洗浄剤」とは何だろう。天然成分で作られた無味無臭の体にやさしい洗剤なのか、それとも米のとぎ汁のような洗剤以外のものなのか。そんな想像を膨らませると、大いに肩透かしを食うことになる。何のことはない、ただの水だったのだ。

 記事は、農薬残留検査の専門家が機器を利用して対比実験を実施したところ、米のとぎ汁よりも、食塩水よりも、重曹よりも、真水が一番洗浄効果が高いという結果が出たと紹介している。また、水道水に10-60分間野菜を浸したあとに揉み洗いをすると、残留農薬が15-60%除去できるということも明らかになったとか。

 記事はさらに、日光に5分ほど照射するとよい、春や秋の虫の少ない時期の野菜は農薬散布の必要がないので安心だ、栄養が流出してしまうので野菜は切る前に洗うことなどといった豆知識も併せて紹介している。

 真水が最高の「野菜洗浄剤」だということを、驚きをもって伝える記事には、通常真水やぬるま湯以外で野菜を洗うことのない大部分の日本人にとってはそれこそ「驚き」ではないだろうか。何を今さら、である。しかしそこからは、野菜を真水以外のもので洗わざるを得なかった中国の食事情というものが見えてくるのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)