ガーナ戦が行なわれるベストアメニティスタジアムは、昨年10月の合宿でスーパーゴールを決めた縁起の良い場所。再び左足が火を噴くか。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 降りしきる大雨を切り裂くように、ミドルレンジから放たれたシュートがゴールを襲う――。前日練習の最後に行なわれたハーフコートでの11対11で野津田岳人の左足が唸った。結果はGK正面だったものの、ボールを持ったら思い切ってシュートを狙うというレフティの持ち味が表われていたシーンだった。

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「ラストチャンス」と位置付けた4月の静岡合宿で野津田はチーム唯一のゴールを挙げ、リオ行きを懸けたサバイバルの次なるステップとなる今回の佐賀合宿への切符を手にした。ライバルと目される豊川雄太(岡山)や伊東純也(柏)らが辞退・離脱をしたとはいえ、野津田も依然としてアピールが必要な立場であることに変わりはない。彼にとっては、移籍した新潟が代表と同じ4-4-2をメインシステムのひとつ(その他、4-1-4-1を併用)にしており、クラブでの感覚をある程度持ち込めそうなのは“追い風”だろう。
 
「(3バックの)広島から来たら、(代表は)システムが違うので少し難しさを感じる部分はありました。でも、逆に今は、サッカーは違えど同じようなシステムでできているので、自分のプレーはしやすい。それを出していければいいかなと思います」
 
 対アフリカに対しては、「身体能力が高く、フィジカルも強いので、相手の土俵に乗らないようにしたい」とし、ガーナ戦でのゲームプランについても具体的に考えを語った。
 
「チームとして組織的に、焦れずにやっていれば必ず隙はある。メンタル的な強さは僕らのほうが上だと思うし、少ないタッチ数で掻き回していければ相手はイライラしてきて、チャンスが生まれる。そこを逃さずに狙っていきたいですね」
 
 チームプレーを遂行するなかでも、野津田がこだわるのはやはりゴールだ。
 
「チームが勝利するためにも、得点につながるプレーを意識したいです。自分は攻撃的な選手で、遠くからでも積極的にシュートを狙っていくのが武器なので、そこでアピールできればいい。チャンスがあれば自分のサイドから崩して、SBの選手と連係してクロスを上げていきたいし、逆サイドからのクロスはしっかりと飛び込んでゴールを決めたいと思います」
 
 ガーナ戦が行なわれるベストアメニティスタジアムは、昨年10月の佐賀合宿で約30メートルのスーパーゴールを決めた、野津田にとって縁起の良い場所だ。同合宿での鳥栖戦、そして4月の清水戦でもゴールを決め、手倉森監督からは「アイツは“持っている”」と評されたことに水を向けられると、「明日も出せればいいかなと思います(笑)」とはにかんで答えた。レフティモンスターの一撃が火を噴くのか、その結末に注目したい。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)