30年前の日本代表を振り返る…水沼貴史「本当に一流と戦えるのはキリンカップだけだった」

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 今年は、じつに5年ぶりとなる「キリンカップサッカー2016」が開催される。ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、デンマークを日本に迎え、4ヵ国による一発勝負のトーナメント方式で、タイトルを争う。

 大会の復活を記念し、ゲキサカでは日本代表のレジェンドたちにインタビューを慣行した。まずは、世界との距離にまだ開きがあった1980年代の日本代表で、快速ドリブラーとしてならした水沼貴史氏だ。

キリンカップサッカーだから

体感できたビッグネーム

――今年の日本代表の活動として6月に「キリンカップサッカー」が復活します。水沼さんが現役時代のときの「キリンカップサッカー」の思い出をお聞かせください。

「僕らが現役のときは『ビッグネームと対戦できる大会』でした。昔は代表同士の試合がなかなか組めなかった、というよりマッチメークしても断られていたので、クラブチームが来日していたんです。本当に一流の選手たちと戦えるのはキリンカップだけだったので、すごく楽しみでした。あとは開催時期が5月とか6月なので、ちょうど僕の誕生日なんですよ。一流ホテルに泊まって、バースデーケーキが出てきて、みんなで楽しい雰囲気の中で誕生日を迎えられた、という意味でも思い出の大会です」

――対戦した中で特に印象的なチームはどこですか?

「1985年にウエスト・ハム戦(△2-2)でゴールを決めたんですけど、イングランドのチームからヘディングで点を取ったのはプチ自慢です(笑)。あとは同じ年に、日本代表が読売クラブに負ける(●0-1)という、あってはならないことが起きました(笑)」

――印象に残っている選手はいますか?

「1988年にフラメンゴのメンバーとしてきていたジーコさんです。じつは、僕がフラメンゴの選手と競り合っている後ろのほうにジーコさんが写っている写真があったんですけど、それをテレホンカードにしてもらって。ジーコさんが鹿島に移籍してきたときに見せたら喜ばれました(笑)。大切に持ち歩いていたんですけど、バッグごと盗まれてしまったんですよ! お金を盗られたことより、そのテレホンカードがなくなったことが一番ショックで……。それもキリンカップの思い出ですかね(笑)」

――水沼さんが引退された後の「キリンカップサッカー」での思い出があればお聞かせください。

「最後に大会形式でやった2011年に、チェコとペルーが松本で対戦したんです。チェコの(ペトル・)チェフ選手がヘッドギアをつけていないところを見たのも思い出(笑)。かっこよかった(笑)。ペルーの練習風景も印象的で、単純に攻守の切り替えの練習をしていたんですけど、ボールを取れなかったら罰ゲームがあって。面白いなと思いました。キリンカップの取材のときに、松本で亡くなる少し前のマツ(故・松田直樹氏)と会って、『貴史さん、ここ(松本山雅)でやることになりましたよ!』という会話をしたことも鮮明に覚えています」

――「キリンカップサッカー2016」は、トーナメント方式でタイトルを懸けて戦います。

「いまはリーグ戦が主流になって、各カテゴリーでも広がっています。リーグ戦は『負けても次がある』と気持ちを切り替えられる面もありますけど、個人的には一発勝負のトーナメントのほうが好きです。世界大会はベスト16までくるとトーナメント方式になるわけですし、今回がシミュレーションになるかはさておき、楽しみにしています」

(取材・文 奥山典幸)

ヨーロッパの強豪3か国が参戦!

激戦必至の「キリンカップサッカー2016」は、6月3日開幕!!

■準決勝

6月3日(金)19:40キックオフ

日本代表vsブルガリア代表(豊田スタジアム)

■決勝または3位決定戦

6月7日(火)

日本代表vsボスニア・ヘルツェゴビナ代表またはデンマーク代表(市立吹田サッカースタジアム)