中国では中国人旅行客が国外で見せるマナーの悪さを批判する報道が増えているが、これはマナーを改善しようという意思の裏返しでもあり、中国メディアもその役割の一端を担っている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では中国人旅行客が国外で見せるマナーの悪さを批判する報道が増えているが、これはマナーを改善しようという意思の裏返しでもあり、中国メディアもその役割の一端を担っている。

 中国国営通信の新華社(電子版)はこのほど、地下鉄は社会における「教室」であると主張、この教室で公共意識を育むことを中国人に説き勧めている。

 記事は公共マナーをわかりやすく定義している。人は誰しも自己の規準を有しているが、社会全体もすべての人が受け入れることのできる大衆の規準を「探し求め、かつ維持しようとしている」と主張している。この説明の「探し求め、かつ維持しようとしている」という表現は、社会全体はまるで1人の人間であるかのよう活動しており、発展のために必要な大衆の規準や公共マナーを渇望しているという見方を示すものだ。

 これは非常に啓発に富む見方であると言える。公共マナーが守られないなら社会全体の発展はありえないという考え方が示されている。では記事が地下鉄を教室と呼び、公共意識を育める場所だとするのはなぜだろうか。

 記事は通行効率のために地下鉄には多くのマナーが存在すると説明。エスカレーターでは右側に立ち、左側を通路として空けること、乗車のために列に並ぶこと、セキュリティチェックに協力することなどは地下鉄公共マナーの事例の一部だと紹介しており、日本の女性専用車両など、地下鉄における優れたサービスと秩序は「都市の品格」を示すものであると論じている。

 つまり地下鉄でマナーを守れるようになれば、中国人はほかの公共の場所でも良いマナーを示せるようになり、結果として都市全体に公共マナーが広く見られるようになると記事は主張している。日本の公共交通機関が遅延なく、日本人にサービスを提供しているのは、見方によっては日本人がマナーを守っているからとも言えるだろう。果たして中国人が公共マナーを守れるようになるかは分からないが、中国人のマナーを改善しようとする機運が高まっているのは間違いなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)