2016年版「時かけ」ヒロインを演じる黒島結菜

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 筒井康隆の人気小説「時をかける少女」(角川文庫)が連続ドラマ化され、7月から日本テレビ系で放送されることが明らかになった(毎週土曜・午後9時〜9時54分)。主人公の女子高生・芳山未羽をドラマ「ごめんね青春!」などの黒島結菜、相手役となる未来人・深町翔平を Sexy Zone の菊池風磨が演じる。

 「時をかける少女」は1965年に発表されたSF小説。理科実験室でラベンダーの香りをかいでから「時を自在に超える能力」を身につけた少女の身に起こる不思議な出来事や、未来からやってきた少年との恋を描く。

 これまで幾度となく実写、アニメ、舞台化され、そのたびに違った切り口で新たな魅力を打ち出しており、2016年が舞台となる今回は、未来人のケン・ソゴルこと深町側の物語にも着目。彼が未来から来た理由や主人公へ抱く恋心、苦悩などを、深く丁寧に描き出す。

 アニメ版で初めて本作に触れたという黒島は、原作小説も読み準備は万端。重圧を感じつつも、「皆さんが知っている作品に出演できるのが有難く、プレッシャーよりも頑張ろうという気持ちが大きいです」と語り、「この夏に思いっきり青春を演じ切りたいと思います」と意気込む。

 一方の菊池は、2008年に本作と同じ日テレの土曜9時枠(「スクラップ・ティーチャー 教師再生」)でテレビドラマデビューしたとあって、「8年の時を経てこの枠に帰ってきたということもあり、少しでも成長した自分で、当ドラマに貢献できたらなと心から思います」と感慨深げ。また、原作者の筒井は「この話を書いてから早くも五十年。その間映画になり、テレビドラマになり、アニメにもなり、舞台化もされ、多くの女優が演じてくれ、今またテレビドラマ化されようとしている。自分自身にとっても、他の作家の作品を見渡しても、これほど幸せな作品はあるまい」と語っている。

 脚本は『かしこい狗は、吠えずに笑う』の渡部亮平、演出はドラマ「野ブタ。をプロデュース」「女王の教室」などの岩本仁志が担当。同局の松本京子プロデューサーは、「せっかくの『真夏に放送する土ドラ』! 海、青空、花火、夏祭り……夏の美しい風景の中、最近珍しい『ド直球の熱く切ない青春ドラマ』をお届けします」と展望を明かしている。(編集部・入倉功一)