初めて特別に作られたトートバッグ。「動植綵絵」を題材に最新のプリント技術により原画を再現

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東京・上野の東京都美術館で開催中の「若冲展」が大混雑だ。連休中は入場までに1〜2時間待ちになることも珍しくなかった。近年ますます人気が高まっている伊藤若冲(1716-1800)の生誕300年を記念したものだ。

「感動した」「素晴らしかった」

東京では初の大回顧展。代表作の「釈迦三尊像」や「動植綵絵」の全幅が会場内に特設された半円形の壁に沿って一堂に展示されている。一般には初公開となる「孔雀鳳凰図」、重要文化財の「仙人掌群鶏図襖絵」や「菜蟲譜」、米国のプライスコレクションから「鳥獣花木図屏風」「旭日雄鶏図」など、若冲を語るうえで欠かせない傑作89点を集めた、若冲展の決定版といえる展覧会だ。

全体の8割を占めるというモノクローム作品も見逃せない。極彩色の興奮が支配する絢爛たる若冲ワールドとは違い、落ち着いた墨絵の世界――別境地で静かに観想にひたることができる。

各紙の展覧会評でも絶賛され、ネットでも「感動した」「素晴らしかった」などの感想があふれている。

目の覚めるような発色で原画を再現

見どころは作品だけではない。展覧会につきものの「グッズ」も充実している。とりわけ思わず見とれてしまうのが、本展のために初めて特別に作られたトートバッグだ。「動植綵絵」を題材に、最新のプリント技術を駆使して、目の覚めるような発色で原画を再現している。縫製も日本で仕上げるなど細部まで凝ったつくりだ。

どんな服を着てこのバッグを持てば一番ぴったりするだろうか...。和装か、それともカジュアルか。ファッション・コーディネーターによる、競作が見たくなる。小物にもかかわらずトータルファッションを想起させるのは、それだけ若冲の原画のインパクトが強いということだろう。デザインのパターンは全部で8種類あり、各4800円。

このほか「鳥獣花木図屏風」でおなじみの白い象をモチーフにしたナノブロックや、瓶のラベルに象を描いた日本酒など多彩なオリジナルグッズが並んでいる。

若冲の実家は京都・錦小路の青物問屋だった。若冲も家業に専心していた時期もある。いま自分の絵にちなんだユニークな意匠の商品がたくさんできていることを知ったら何を思うだろうか。商人の血が騒いで、「うちでも売らせてもらいます」と身を乗り出すかもしれない。5月24日まで。