【第55回】がんばれ熊本!使うだけで長期的に支援できるクレジットカード
2016年4月14日に熊本で震度7の大地震がありました。49人という死者を出し、まだまだ復興の目途は立っていません。短期的には義援金なども集まっているとは思いますが、今回は長期的に熊本県を支援できるクレジットカードを紹介したいと思います。
今回紹介するクレジットカードは、地震の後に新たに発行されたものではありません。熊本には「くまモン」という人気キャラクターがあり、キャラクターを券面に利用するために、熊本に寄付する機能がついたクレジットカードが以前から発行されていました。
くまモンが描かれたクレジットカードは3枚ありますので、それぞれの特徴を紹介したいと思います。
利用額の0.2%分が熊本県に寄付 「VIASOカード(くまモンデザイン)」
三菱UFJニコスが発行する「VIASOカード(くまモンデザイン)」は「くまモン」が券面に描かれているクレジットカードです。年会費は本会員、家族会員とも無料。国際ブランドはMasterCardです。
この「VIASOカード(くまモンデザイン)」をショッピングで利用すると、利用額の0.2%分が熊本県に寄付されます。この0.2%分は利用者負担ではなく、三菱UFJニコスが寄付するものですので、利用者は何も考えずにこのカードを使っているだけで熊本県を支援することができるのです。
また、今回の地震後には、2016年4月1日から2017年3月31日までの利用分に関しては、さらに0.2%を上乗せすると発表がありました。例えば、年間100万円利用した場合は、自動的に4000円寄付されるということです。もちろん、2017年4月1日以降も、0.2%の寄付は毎年行われますので、長期的な支援が可能となっています。
クレジットカードの利用で貯まるポイントは「VIASOポイント」となり、1000円につき5ポイント貯まります。携帯電話や高速道路料金等を支払うと、ポイントが2倍になる特典も用意されています。1年間で1000ポイント以上貯まると、自動的に1ポイント=1円としてキャッシュバックされます。
熊本県「ふるさと納税」へ寄付 「くまモンのカード(VISA)」
三井住友カードが発行する「くまモンのカード(VISA)」は、今回被害があった「熊本城」と「くまモン」が描かれた縦型のクレジットカードです。
年会費は初年度無料、2年目以降は1250円(税抜)、家族カードは400円(税抜)ですが、年1回の利用があれば翌年度の年会費も無料となります。国際ブランドはVisa。
「くまモンのカード(VISA)」をショッピングで利用すると、一部が熊本県「ふるさと納税」へ寄付されます。ふるさと納税と言っても、三井住友カードが寄付することになるため、個人住民税などの控除は受けられません。寄付についての具体的な数字は開示されていませんが、2016年5月1日から2017年3月31日までの間については、さらに0.1%分を「熊本地震義援金」として寄付するとの発表がありました。この上乗せ分の寄付についても利用者負担はありません。
「くまモンのカード(VISA)」の利用で貯まるポイントは、「ワールドプレゼント」となり、月間利用額1000円につき1ポイント貯まります。また、前年度の利用額に応じて、ボーナスポイントが貯まる制度もあります。貯まったポイントは、オリジナルのくまモングッズに交換できる他、200ポイントを600円に換算して熊本県の団体に寄付することも可能です。
つまり、クレジットカードの利用で自動的に寄付をし、ポイントで熊本県の団体に寄付することができるクレジットカードということです。
0.15%が応援寄附金 「くまもとCARD」
ジャックスが発行する「くまもとCARD」は、熊本県の観光スポット「阿蘇草千里」と「くまモン」が描かれたクレジットカードです。年会費は初年度無料、2年目以降は1250円(税抜)、家族カードは400円(税抜)ですが、前年度のカードショッピング利用金額が5万円以上の場合は無料となります。国際ブランドはVisa。
「くまもとCARD」をショッピングで利用すると、0.15%が「ふるさとくまもと応援寄附金」として寄付されます。他のカードと同じように、寄付については利用者負担がありません。
「くまもとCARD」の利用で貯まるポイントは、ラブリィポイントで、月間のカード利用額200円につき1ポイント貯まります。また、前年度のカードショッピング利用額に応じて、ポイント付与率が変わる制度もあります。貯まったポイントは、くまもんグッズへの交換はできませんが、1000ポイント単位で日本赤十字社や国境なき医師団、国連UNHCR協会への寄付などに交換することも可能です。
今回は、それぞれのクレジットカードの熊本県への寄付についてのみ紹介しました。なかなか長期的に寄付を続けるという事は難しいと思いますが、これらのクレジットカードを日々利用しているだけで、長期的に寄付することも可能になります。
菊地 崇仁ポイント交換案内サイト「ポイント探検倶楽部」を運営する株式会社ポイ探の代表取締役。さまざまなポイントやカード情報に精通し、テレビや雑誌等で活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活』(自由国民社)等がある。