福利厚生の一環として社宅を用意している企業がある。通常よりも少ない負担で住居を得られるメリットがあるが、同時に会社の組織と「家族ぐるみ」の付き合いをすることが求められる。中国メディア・新快網は5日、日本の社宅における近所づきあいに苦悩した中国人妻のエピソードを紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 福利厚生の一環として社宅を用意している企業がある。通常よりも少ない負担で住居を得られるメリットがあるが、同時に会社の組織と「家族ぐるみ」の付き合いをすることが求められる。中国メディア・新快網は5日、日本の社宅における近所づきあいに苦悩した中国人妻のエピソードを紹介する記事を掲載した。

 記事は、「社宅は日本の大企業特有の福利だ」とし、その名の通り会社が家賃を補助する宿舎であると説明。また、従来の「宿舎」とは異なり住宅のコストパフォーマンスも高いと紹介した。

 一方で「社宅におけるご近所づきあいは、会社の鏡のようなものである」とし、「多くの妻たちが夫の会社の地位を用いて上下関係を作り上げており、私もその微妙な力比べを体験することになった」と説明している。

 そして、自分の子どもが2-3歳のころ、汚れた手で廊下の壁に手形をペタペタつけてしまったのに気づかないでいたところ、その日の夜に家のポストに「公徳心がない」という匿名の手紙が入っていたと紹介。「近所の奥さんたちはみんな自分よりだいぶ年上で、無視などできなかった。謝罪の手紙を書き、壁をきれいに掃除するしかなかった。今でもその肩身の狭さや傷心ぶりを覚えている」とした。

 「社宅妻の気苦労」を経験したこの中国出身女性だが、今度は全く正反対の経験をすることになる。夫の異動に伴って別の社宅に転居したところ、ここでは夫が地位も給料も一番だったため、毎日のようにご機嫌を伺ってくる妻たちがいたという。「神様仏様のような雰囲気には本当に耐えられなかった」とその感想を綴っている。

 プライベートな空間であるはずの住居にも社内の秩序が持ち込まれやすいのが、社宅文化の特徴だ。その「文化」に慣れるには、特に異なる国からやってきた人が適応するには、かなりの努力を必要とし、少なからず気まずい思いを経験することになるというのは想像に難くない。

 この女性夫婦はその後社宅を出て、自ら住宅を借りて住むようになったとのこと。それ以降も「4年住んで一度も笑っているのを見たことがない家族がいる」など近所づきあいには苦心していることが伺える。社宅の中であろうが、外であろうが、隣人関係はなかなか難しい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)