【未然に防ぐために】避難先では女性や子どもを狙った性被害・性暴力DVが増加する傾向に / 周囲が目を光らせることが大切です

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平成28年熊本地震発生から、10日以上が過ぎました。

熊本市男女共同参画センター「はあもにい」によれば、地震などの大規模災害における避難所や避難先では、困っている女性や子どもを狙った性被害・性暴力DVなどが増加するのだそう。

「はあもにい」ではこのような被害を防ぐべく、各所と連携して啓発チラシを作成。「ぜひシェアをお願いします!」と同団体のFacebookアカウントにて呼び掛けています。

【被害者の声】

チラシに掲載されていたのは、避難所や避難先で被害に遭った女性および子供たちの悲痛な声。

「避難所で成人男性からキスしてと言われた。トイレまでついてくる。着替えをのぞかれる。母親を含めて誰にも知られたくない」(6〜12歳女子)
「更衣室をダンボールで作ったところ、上からのぞかれた」(13〜16歳女子)
「男子が同じ避難所にいる男性にわいせつな行為をされた。ほかの男子数名も同様な被害に遭った」(6〜12歳男子)
「避難所で夜になると、男の人が毛布に入ってくる。周りの女性も『若いから仕方ないね』と見て見ぬふりして助けてくれない」(20代女性)
「授乳しているのを男性にじっと見られる」(30代女性)

ご覧いただければわかるとおり、被害者の声には成人女性や女児だけでなく、男児も含まれています。年齢や性別を問わない問題です。

【決して見過ごしてはいけない】

避難所ではプライベートなスペースが確保できないうえ、知らない人々と昼夜問わず接することになります。また、誰もが心身ともに疲弊している中で、人の目が届きにくくなる場ができることが予想できます。

そういった、非常事態につけ入るような犯罪を決して許すわけにはいかないし、被害者を出さぬよう皆が協力しなければいけないのだと、強く実感します。

しかし極力気をつけていても、被害に遭ってしまうことがあります。これは決して他人事ではないこと、「明日は我が身」なのです。

【過去の震災でも同様の被害が】

また、東日本大震災女性支援ネットワークの「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」 調査報告書によると、1995年に発生した阪神・淡路大震災および2011年に発生した東日本大震災においても、同様の被害が見られたとのこと。

阪神・淡路大震災で被災したある女性が仮設住宅で性暴力被害に遭い、その体験をセミナーで語ったところ、別の女性が「すぐに警察に訴えたの?」と質問したところ、被害女性が涙ぐんで語ったという言葉に、記者(私)は胸を貫かれる思いがします。

「そこでしか生きていけないときに、誰にそれを語れというのですか?」

【被災地における性暴力は重要課題】

また、この調査報告書によると、海外における大規模災害でもこのような事例は多発しており、2005年に米NYで開催された「北京+10」の会議においては「被災地における性暴力は重要課題である」ということが世界へ発信されたそうです。

「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」調査報告書では、被災地における性暴力の実態が詳細に記載されており、詳細は参照元リンクから読むことができます。

【周囲の目と支えが頼りです】

しかし報告書で明らかにされている事例以外にも、数多くの被害があることが想像できます。全く知らない人から被害を受けるだけでなく、顔見知りによる被害も報告されています。

避難所や仮設住宅、街の中、慣れた場所でもひとりで行動しないことによって自衛することはもちろんですが、女性や子供たちが安全に暮らすことができるよう、周囲が目を光らせ、見て見ぬふりをしないことが最重要事項です。

単独行動を避けるようにし、もし被害に遭ってしまったら、必ず信頼できる人や病院、また相談窓口、支援団体に相談するようにしましょう。参照元の「はあもにい」Facebookには相談できる連絡先が掲載されており、相談者の秘密は守られます。どうか、泣き寝入りはしないで。

参照元:Facebook/熊本市男女共同参画センター はあもにい、東日本大震災女性支援ネットワーク「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」 調査報告書
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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