Windows 10が7月末より19008円に! しかし急いでアップグレードはする必要ない理由

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昨年7月より、MicrosoftはWindows 10の無償アップグレードを開始した。
対象はWindows 7以降のOSを利用したモデルだ。
しかし、残念ながら7月末よりWindows 10へのアップグレードは有料となる。

●Windows 10は1万9008円に
今回Microsoftが発表したのは、Windows 10の価格だ。
現在、対象ユーザーに対して無償でアップグレードされるWindows 10だが、7月30日以降は、
Windows 10 アップグレード版が1万9008円(税込)

になるそうだ。

これは、新規にOSを買う価格ではない。
現在Windows 7やWindows 8.1などを利用しているユーザーが、「Windows 10にアップグレードしようかな」という場合に支払う値段なのだ。

●Windows 10へのアップグレードを急ぐべき?
それでは、現在アップグレードしていないユーザーはWindows 10にアップグレードするべきだろうか。
無償でアップグレードできるのは7月29日までとなっている。

無償アップグレード対象のユーザーを改めて整理すると、
・Windows 7を使っている
・Windows 8.1を使っている(Windows 8は8.1へアップグレードして対応)


といった具合だ。
この中で、Windows 8.1を使っている場合は、
・スタートボタンが復活した
・アクションセンターでスマホのような設定ショートカットが利用できる
・Windowsストアアプリがウィンドウ表示できる
といったメリットがあるため、Windows 10にアップグレードしても良さそうだ。

しかし、Windows 7の場合はどうだろうか。

●アプリとスペックが問題に
Windows 7が登場したのは2009年、いまより約7年前だ。
性能の向上が早いパソコン市場で7年というと、相当な差がでてくる。

そこで問題なのは、スペックの問題だ。
当時でも高性能を打ち出したモデルであれば、現在のWindows 10にアップグレードしても問題は少ないだろう。
しかし、ネットブックを代表とするコスパ重視のパソコンではそうはいかない。
非力なパソコンはもともとのOSで使っていくほうが無理なく動作する場合が多い。

また、Windows 7より利用しているアプリ(ソフト)がすべてWindows 10に対応しているとは言いがたい。
OSのアップグレードを行うことで、
・アプリが動かなくなってしまう
・後継アプリが存在しない

という問題も浮き彫りになりかねないのだ。

したがって、いま現在もWindows 10へアップグレードしていないパソコンは、急いてアップグレードする必要は無さそうだ。

ちなみに、
・Windows 8.1の延長サポート期間 2023年
・Windows 7の延長サポート期間 2020年

となっている。
その頃までにはいっそパソコン自体を買い換えたほうが、快適になるのは間違いなさそうだ。

現在もWindows 7やWindows 8.1を利用していて、Windows 10へのアップグレードを検討している場合は、
・Windows 8.1ユーザーは前向きに検討
・Windows 7ユーザーは慎重に検討
が良さそうである。

Windows 10(有料版)|Microsoft


布施 繁樹