不妊症とは、「夫婦が性生活を続けているのに、1年以上妻が妊娠しない状態」を指す。子どもを望むカップルの6組に1組がなんらかの理由で不妊症といわれていて、近年はその割合が増加傾向にあるそうだ。

不妊は女性だけの問題と思われがちだが、その原因は夫側、もしくは夫婦ともにあることが合わせて全体の48%になるという。つまり、男性も自分の問題として受け止める必要がある。男性不妊になる要因として、どんなことがあるのだろうか?

「不妊になる原因にはEDや夫婦生活がうまくいかないことも含まれますが、一般的に男性不妊というと、射出される精液の状態が悪いことを指します。男性不妊には自覚症状がないため、まずは精子の状態を診る検査『精液検査』を行います」(大橋先生 以下同)

こう話すのは、泌尿器科生殖医療専門医の大橋正和先生。検査で調べるのは、射出する精液の量が1.5ml以上であること、精子濃度が1500万/ml以上であること、精子の運動率が40%以上であることなどが含まれる。

「精子所見が悪いと診断された場合も、その状態はさまざまです。男性側で不妊因子として考えられるのは、まったく精子がない『無精子症』や、射出される精液の量や精子の数が良くない『乏精子症』、精子の運動力が弱い『精子無力症』があります。精子が卵子に受精する確率が低くなり、子どもができにくい状態になります」

●ノートパソコンを膝の上で使用するのも不妊の原因!?

では日常生活で不妊にならないように夫が心がけるべきこととは?

「精巣の精子生成を阻害しないようにすることが大切です。喫煙はこれから妊娠をしようとする妻や生まれる子どもに対しても有害なので、タバコは吸わないこと。そして、精子を作る機能が低下するため精巣を温めすぎないことにも気を付けてください。長時間のサウナや入浴はよくありません。締め付ける下着も精巣を温めてしまうため、トランクスタイプがいいでしょう」

ほか、電磁波が出るラップトップ型のノートパソコンを膝の上で使わない、前立腺が圧迫されるのでなるべく自転車やバイクに長時間乗らないことなどにも気を付けるといいとか。

また糖尿病や成人してからのおたふく風邪などによる合併症も原因として考えられるそうだ。

検査で判明しない場合もあるが、まずは不妊の原因を突き止めることが先決。不妊症検査には、パートナーと一緒に訪れよう。

(ノオト+石水典子)