2015年に日本を訪れた中国人旅行客は前年比107%増の約499万人に達した。中国人インバウンドの市場が急拡大するにつれ、中国人旅行客をターゲットにした犯罪も増加傾向にあるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 2015年に日本を訪れた中国人旅行客は前年比107%増の約499万人に達した。中国人インバウンドの市場が急拡大するにつれ、中国人旅行客をターゲットにした犯罪も増加傾向にあるようだ。

 日本では報酬を受けて旅行客をガイドするうえでは、通訳案内士という国家資格を有していることが必要だが、無資格の闇ガイドが中国人旅行客を案内しているとして大きな問題となっている。こうした闇ガイドは案内に対する金銭的報酬は少額もしくはゼロである場合も多く、その代わりにキックバックがもらえる店に中国人旅行客を連れ込み、買い物をさせるケースが多いという。

 中国メディアの中国網はこのほど、中国人旅行客が日本で闇ガイドや闇免税店に食い物にされる事例が後を絶たないと説明、中国人旅行客に向けて注意を喚起する記事を掲載した。

 最初に記事は中国人旅行客が日本で被害にあう責任の所在は当然「旅行会社やガイド、店舗側にある」と指摘。さらに、日本の行政側についても「見てみぬふりをしている」と批判しつつ、責任逃れはできないと非難した。

 しかし記事が読者に伝えたいのは、こうした手口はずいぶん前から知られているにもかかわらず、今なお被害にあう中国人旅行客が数多く存在するという現実だ。「古い手口が使われているうえに、様々な中国メディアが頻繁に被害事例を報告しているにもかかわらず」と前置きしてから、「なぜ中国人旅行客を旅行の落とし穴から守り切れないのだろう」と問題を提起した。報道によれば、中国人旅行客が闇ガイドや闇免税店に食い物にされる被害事例は減少するどころか増えているという。

 記事は中国人旅行客がいとも簡単に被害にあう主要な原因として、日本語が全くわからないうえに知り合いもなく、土地にも不案内であるという点を指摘。闇ガイドの言いなりにならざるを得ない状況が生じるというわけだ。

 記事の指摘をもう少し掘り下げて考えてみると、外国旅行の経験のない中国人旅行客たちは異国の言語が分からないことや、なじみのない土地を旅行することの不自由さを過小評価しているとも考えられる。被害事例を見聞きしていたとしても、自分ならなんとかなるという過信が被害事例を増加させる原因となっている可能性がある。

 さらに闇ガイドや闇免税店に狙われるのは団体旅行客が中心だが、団体旅行だからという間違った安心感も被害を増加させている原因の1つと言えるかもしれない。記事は中国人旅行客に対して「闇ガイドの言いなりになるな!」と警告、理性を目覚めさせるように訴えかけているが、せっかく訪れた日本で不快な思いをする人がいることは大変残念なことであり、早急な対策が求められている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)