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Amazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azure(Azure)の競争が激化する中、両者とも価格競争だけでなく、開発者たちに重要なものの多くをカバーするために自社製品を広げようとしている。

Azureのビッグデータについての巨額の投資や、ユーザにとって一番都合のいいインフラ上の開発を行えるようにする取り組みもそうだ。AzureはDockerと足並みをそろえてないじゃないかという人は考えなおして欲しい。Azureは2015年、Linuxの資格認定を開始し、オープンソースコミュニティーに大きく歩み寄りを見せている。

AWSは独自路線に走っており、新しいストレージ、IaaSやPaaS向けのパッケージ、セキュリティー、データ管理、高可用性ロードバランシング、そしておなじみEC2コンテナサービスの拡充を測っている。

Azureに目を向けると: Microsoft Azure

Azureといえば、開発者が真っ先に目を向けるものではなかった。
だがそれも、MesosphereやDockerで、コンテナスケジューリングやオーケストレーション・ソリューションを行える様になった今や、過去の話だ。
Azure Container Serviceは2016/4/19に一般公開され、開発者たちはMesosphereのDC/OSやDocker Swarmといった機能を使えるようになった。
これらはマイクロサービスや生産スケールでコンテナを運用する、試験環境でコンテナを使う上で特に役立つものだ。

Cortana IntelligenceSuiteのソリューションに代表されるように、Azureはビッグデータにおいても大きく力を入れている。AzureはSQL Data Warehouseのelastic scalingを利用している一方、大規模なデータの仕事量を処理するユーザがAzure Data Lakeをお試しで使ってみようとするのに一役買っている。Data Lakeはファイルサイズやアカウントあたりの容量の制約がなく、データの構造あるなしに関係なく利用できる。SQL Data Warehouseはハイブリッドクラウドソリューションを求める企業に、ストレージとセキュリティーともに柔軟なソリューションを提供できるものだ。

アプリケーションを開発する人たちに対し、Azureはわざわざ自分でスケーリングする手間が要らないVMsを提供できる。Azureはトラフィックに応じて自動スケーリングを行い、ピーク時でもアプリケーションが稼動出来る事を保証できる。 またAzureでは主なプログラミング言語をほぼ全てカバーしており、.NET開発者にとっては第一の選択肢であり、あらゆるものを継続的にプラットフォームに取り込み続けている。
この事は新しいコードがどんなときでもGitHub、BitBucket、あるいはVisual Studioにプッシュされ、問題なく納期を守ることが出来る事を意味する。

AWSはどうだろう: Amazon AWS

AWSは競合他社と比べて大きく先を行っている。特にネットワーキング、ストレージ、データベース、デリバリー/デプロイメントの選択など開発者に提供される。Amazon EMRおよびKinesisはHadoopフレームワークを使ったリアルタイムデータ処理を提供している。開発者はAWSだけでスタック全体を管理でき、ワークフローの管理から分析までの全体を自身で行いたいという企業に対して理想的なソリューションを提供できる。

AWSはEC2だけでなく、S3やGracierといった大規模ストレージ、選択肢を拡げ続けるデータベース、そのまま使えるデプロイメントの設定、ロードバランサーといったオプションがある。AWSに馴染むことで、AWSが提供するアナリティクスや管理機能を活用できる様になるというのは、ユーザにとっての利益だろう。スタック全体の内部に触れることで、企業は問題の特定、解決を顧客に影響を及ぼす前に素早く行うことができ、ボトルネックやパフォーマンスに問題があるサービスを、見直しの為に切り離すこともできる。

言うまでもないことだが、AWSは巨大であり、規模は他社の10倍以上に及ぶ。規模が大きいからといってパフォーマンスに問題があるわけではない。AWSで障害が起きたことは数えるほどだ。まとめると課題と向き合う中で価格を上げることなく、提供するサービスの改良を重ねて来たということになる。

虎視眈々と狙う新しいプレイヤー: Google Cloud Platform

GoogleもGoogle Container Engine、Google Cloud Platformでクラウドコンピュータ市場に乗り込んできた。Google CloudはBigQueryやCloud DataProcなどビッグデータを処理する為の幅広いツールなどのソリューションを、廉価に提供している。Kubernetesをコンテナー管理ツールとして使用したいというユーザーのために、Google Container Engineは大きな発展を遂げ、KubernetesはGoogle Cloud Platform上で使用できるように最適化された。

誰が勝者になるのだろう?

どのクラウドプロバイダを選ぶかにあたって、要求されるストレージの容量やデータの処理量だけはなく、企業が考えるゴールは何かを考えることは重要だ。

それだけで全てが片付くソリューションなのか、コンテナのオーケストレーションが重要なのか、迅速なアプリケーションの開発・デプロイメントが目的なのかは企業によって様々だ。

AWSはフロントエンドおよびバックエンドのシステム管理のソリューションを求める企業に注力していくことになるだろう。また、莫大なストレージだけでなく、ほとんどの国で利用可能な他、稼働率も最も高い。またサービスの改善にも余念がない。

一方、AzureとGoogle Cloud Platformは、付けられた差を埋めようとしているところだ。だが、2社は大規模インフラ管理の面では、AWSが提供しているような特徴があるとは言えない状況だ。

では、この競争で犠牲になるのはなんだろうか? 価格である。

クラウド競争が激化する中で、3社間の提供価格は下落を続けている。Azure、AWS、Google Cloud Platformは全て無料お試し期間を設けており、企業の開発チームはその中のどれが自分たちに合うのかを試すことが出来るようになっている。AWSはリスクなく試せるようにあらゆる使用事例に対してのモデル価格の見直しを継続している。

Azure、AWS、Google Cloud Platform の3社間の競争は収まる様相を見せていない。クラウドプロバイダによって提供するソリューションと企業が考える全体のゴールが合致することが、開発を長期的なものに導く第一歩となるだろう。

※アレックス・ミラーはクラッチ、ワシントンD.C.ベースのプロフェッショナルサービスおよびソフトウェアのコンサルティング会社でのビジネスアナリストだ。

(ReadWrite Japan編集部)

ReadWrite Japan編集部
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