BROZERS’(人形町) ロットバーガー1500円(税別)

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話題の赤身肉から、ジビエ、ステーキ、ハンバーガーまで。

【肉】いい店は美術館の学芸員に聞け!“名物肉芸員”が選ぶ都内必食店5+@

素材の旨みを限界まで引き出す日本橋の人気店たち。

各店自慢のこだわり肉料理、存分にご堪能あれ。

Haru dining(日本橋

実力派シェフが手がけるカジュアルスタイルの鉄板焼

■黒毛和牛肩ロース鉄板焼50g1600円(税別)

A5ランクの仙台牛を使用。おいしさは断面の美しさを見れば一目瞭然。

■野菜の鉄板焼盛り合わせ1500円(税別)

素材ごとの火入れ時間を逆算し、皿の上で最高潮になる一瞬を見極める。

■フォアグラの西京漬鉄板焼1600円(税別)

和の味わいで日本酒とも好相性。約60gというボリュームもうれしい。

高級料理のイメージが強い鉄板焼を、より身近に、気軽に楽しんでもらいたい。そんなコンセプトで生まれたこちらの店。あくまで主役は鉄板焼だが、パスタやストーブ料理も揃い、アラカルトでの注文も可能。店内も気兼ねなく料理を楽しめる温かい雰囲気に満ちている。

しかし、ただカジュアルなだけの店ではない。シェフの坊坂康治氏は名門パレスホテルの鉄板焼店出身。さらにその後は客船のシェフも務め、その土地の素材を使い臨機応変に料理を仕立てる技術も身につけた。

そんな坊坂シェフの手で調理されるこだわりの旬素材たち。フレンチをベースにしつつ、ときには和のエッセンスなども加えられながら、素材がもっとも引き立つ料理が生み出されるのだ。雰囲気は気軽、味は一流。食の激戦区で人気を呼ぶ名店には、それだけの理由があるのだ。

Data
03-6231-1720
11:00〜14:30(LO14:00)/17:30〜23:00(LO22:00)、土曜17:30〜23:00(LO22:00)
休日 日曜・祝日
18席
中央区日本橋兜町17-1 日本橋ロイヤルプラザ104
カード可
予約可
昼目安1000円
夜目安5000円〜8000円
喫煙不可
東京メトロ銀座線ほか日本橋駅D1出口より徒歩約5分

焼肉 赤身 にくがとう(人形町)

こだわりの赤身専門店で牛肉のおいしさを再発見

■元祖一枚イチボ1.5秒焼き1枚700円(税別)

ややサシが多い部位。すき焼き風タレが絡んだ肉をサッと焼いて、溶き卵につけて味わう。

■和牛A5赤身ロック1500円(税別)

ステーキソース風のガーリックバター醤油で。

■尾崎牛肩ロース1600円(税別)

赤身がおいしい和牛として近年話題を集める尾崎牛。塩とタレ以外にも多彩な食べ方が楽しめる。

主役はずばり、赤身肉。それもきめ細かく旨みが濃いものだけを厳選する。脂の少ない赤身はいくら食べても胃にもたれず、しかし上質な肉だけが持つとろけるような旨みがある。肉本来のおいしさを思う存分味わえて、しかも価格も手頃。連日満席となるのも納得の一軒である。

さらにこの店には、もうひとつ変わった特長がある。焼肉屋につきもののタレが、卓上に置かれていないのだ。これは肉自体に部位の魅力をもっとも引き出す味付けがされているため。きめ細かく肉に浸透しやすい特製天日塩、旨みを倍増させる醤油ダレや味噌ダレ、トリュフ塩、さらに生胡椒や西京味噌漬けまで登場することも。

赤身肉を知り尽くしたプロが、その魅力を際立てるために工夫する味付けは、記憶に刻まれるおいしさ。繰り返し通いたくなること間違いなしの、文句なしの名店だ。

Data
03-3668-2910
17:00〜24:00(LO23:00)、日曜・祝日17:00〜23:00(LO22:00)
休日 月曜(祝日の場合は営業し、翌日休)
40席
中央区日本橋堀留町1-6-7
カード可
予約可
目安6000円
喫煙可
東京メトロ日比谷線ほか人形町駅A5出口より徒歩約5分

NICO(東日本橋

濃厚な旨みを内に湛えた新鮮ジビエを多彩な料理で

■本日のジビエハンバーグ950円(税別)

この日はエゾシカを使用。肉自体に凝縮された濃厚な旨みが、噛むごとに溢れ出す絶品。

■前菜盛り合わせ880円(税別)

おすすめの前菜3種をおまかせの盛り合わせに。この日はイノシシのパテ、稚鮎のエスカベッシュ、自家製イノシシベーコン入りのポテトサラダ。

ジビエのソーセージ850円(税別)

この日は熊本産イノシシを使用。

かつては高級料理の代名詞であったジビエがぐっと身近になったのは、ここ数年のこと。その躍進の一因を、この店が担っていることは間違いない。契約したハンターから直接届くジビエは、新鮮そのもの。しかも大半を銃ではなく罠で仕留め、さらにその場で血抜きなどの処理がされるため、臭みはなく、肉質も柔らかくなっているのだ。

イノシシ、エゾシカ、鴨、ときにはウサギやヒグマまで。自然が相手のため、決まった仕入れではないが、揃うジビエは多種多様。それらの魅力をシャルキュトリーや煮込み、ハンバーグなどバラエティに富んだビストロ料理で際立てるのだ。その他、味にこだわって厳選した多彩なワイン、戦前の建物を改装した店など、ジビエ以外にも魅力はたくさん。きっと大切な人を誘って訪れたくなる、とっておきのビストロだ。

Data
03-3241-3399
17:00〜23:30 、土曜16:00〜23:00
休日 日曜・祝日
40席
中央区日本橋室町4-3-14
カード可
予約可
目安4800円
喫煙可
JR総武本線新日本橋駅1番出口より徒歩約1分

BROZERS’(人形町)

ハンバーガーに込められた専門店の技とこだわり

■ロットバーガー1500円(税別)

チーズ、ベーコン、パイナップル、両面焼きの卵が入る豪快なバーガー。ソースは4種からチョイス。

■ホットドッグ600円(税別)

フランクフルトに刻んだオニオン、ピクルスが入るスタンダードな一品。

■グリーンサラダ(S)600円(税別)

たっぷり野菜にヤギのチーズが入るギリシャ風。オレガノが香るドレッシングも絶妙。

肉料理と聞いてまずハンバーガーを思い浮かべる人は少ないかもしれないが、この店のハンバーガーを口にすればきっと納得するはずだ。これは間違いなく、最上級の肉料理であると。使用するパテはつなぎ不使用の牛肉100%。オーストラリア産ビーフと和牛の脂を混ぜることで、ジューシーさを演出。噛みごたえがあり旨みも濃いという絶妙な味に仕上げられている。

もちろん肉だけが主役ではない。重ねて畳むことで食感が増すレタス、やや固めに焼いた風味豊かなバンズ、味の決め手となるBBQソース、そして何より食材全体のバランス。グルメバーガーの先駆けとしてオープンし、ひたすらに味を追求してきた専門店のプライドが、この非の打ち所のない完成度へと導いたのだ。ファストフードではない本物のハンバーガーのおいしさ、ぜひ一度お試しあれ。

Data
03-3639-5201
11:00〜22:00(LO21:30)、金曜・土曜・祝前日11:00〜23:00(LO22:30)、日曜・祝日11:00〜20:00(LO19:30)
無休
29席
中央区日本橋人形町2-28-5 月村マンションNo.25 1F
カード可
予約可(〜17:00は不可)
昼目安1000円〜1500円
夜目安2000円〜3000円
喫煙不可
東京メトロ日比谷線ほか人形町駅A3出口より徒歩約4分

BISTRO Tradition 日本橋日本橋

自慢の肉料理がずらりと揃うパリの雰囲気漂うビストロ

■シャルキュトリー盛り合わせ2人前1500円

パテやコンフィ、ハムなどのシャルキュトリー7〜8種を一皿に。

■山形牛の炭火焼き100g1600円(注文は200g〜)

赤身とサシのバランスが良い内モモ肉を使用

■カスレ2480円

豚バラ、腸詰めなどを煮込むフランス郷土料理。

日本橋のオフィス街の一角、少し暗い路地に佇む賑やかな店。仕事帰りにふらりと立ち寄り、ワインで乾杯。そんな本場さながらの使い方ができる、希少なビストロだ。揃うメニューは、奇をてらうことのない正統派ビストロ料理。定番が中心だが、そのクオリティの高さは圧巻。とくにグリルからシャルキュトリーまで、多彩に揃う肉料理は、他の追随を許さない絶品揃いだ。

たとえば常時7〜8種揃うシャルキュトリーはすべて自家製。パテ、コンフィ、ムース、ハムなどを部位の個性が際立つ形で仕上げている。あるいは和牛や豚ロースを使う炭火焼き。じっくり時間をかけて焼き上げることで、素材の旨みを内部に閉じ込めている。どのメニューもワインと合わせる前提のため、味付けはやや濃い目。ついついグラスが進んでしまうのも、この店では仕方ないことだろう。

Data
03-6225-2403
17:00〜24:00(LO23:00)、日曜・祝日16:00〜23:00(LO22:00)
無休
30席
中央区日本橋1-17-4 永田ビル1F
カード可
予約可
目安6000円
喫煙不可(喫煙スペースあり)
東京メトロ銀座線ほか日本橋駅D2出口より徒歩約1分

The Meat Locker(日本橋

豪快なステーキに込められた生産者の思いとシェフの心意気

■豊西牛サーロイン1ポンド7600円

肉本来の味を楽しむ豪快なステーキ。2名なら1/2ポンド4500円でも十分な量。

■シーザーサラダクラシック(ハーフ)880円

ロメインレタスとたっぷりチーズの豪快なサラダ。

店のコンセプトは「ファーム to テーブル」。消費者に直接触れる機会が少ない生産者の思いを背負い、その銘品の魅力を真摯に伝えることが店のモットーなのだ。たとえば一頭買いで仕入れる北海道トヨニシファームの豊西牛。赤身の旨みを伝えるため、味付けはあえて塩コショウのみ。代わりに肉の保存や筋切りなどの下処理には一切の労を惜しまない。盛り付けはどれも豪快だが、その裏には実に繊細な作業が隠されているのだ。

店構えはアメリカンステーキハウスそのもの。ゆったりソファのラウンジとハイスツールのパブエリアがあり、シーンに合わせて使い分けることができる。さらにセラーに収められたワインは300種ほど。スタイリッシュな店内で、多彩なワインとこだわりの肉を楽しむひととき。本物を知る大人たちが、こぞってこの店を訪れるのも納得だ。

Data
03-5542-1412
11:00〜23:00(LO22:00)、日曜・祝日11:00〜22:00(LO21:00)
無休
68席
中央区日本橋1-4-1 コレド日本橋4F
カード可
予約可
昼目安900円〜
夜目安4000円〜
分煙
東京メトロ銀座線ほか日本橋駅直結

※本記事に掲載されている情報は、2015年7月〜9月上旬の取材時のものです。配信後にやむを得ない事情により、掲載内容が変更になる場合もございます。あらかじめご了承ください。

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