中国経済の発展を背景に、経済的な余裕が生じてきた中国の消費者は近年、自らの生活の質を向上させてくれる質の良い製品を求める傾向が強まっている。中国人旅行客が日本を訪れ、日本で爆買いしているのもこうしたニーズが理由の1つであることは間違いない。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国経済の発展を背景に、経済的な余裕が生じてきた中国の消費者は近年、自らの生活の質を向上させてくれる質の良い製品を求める傾向が強まっている。中国人旅行客が日本を訪れ、日本で爆買いしているのもこうしたニーズが理由の1つであることは間違いない。

 だが、中国政府も国外から持ち込まれる製品に対する関税引き上げを実施したとおり、中国国内では消費が国外に流出していることに危機感を示す報道も多い。中国メディアのの世界服装靴帽網はこのほど、中国の消費者が国外で消費を行うことに対して「中国人消費者が日韓化している」と伝えている。

 記事は、多くの中国人旅行客が日本や韓国を訪れ、多額の消費を行っている状況を説明。例えば、2015年に日本を訪れた中国人旅行客は約499万人に達し、韓国を訪れた中国人旅行客は約611万人に達した。そして日本や韓国の製品を大量に購入し、帰国している。

 なぜ中国人旅行客は日本製品や韓国製品を購入するのだろうか。記事はその理由として、「製品の質」や「中国人消費者へのサービス」のほか、為替変動を挙げている。簡単に言えば、良い製品を安く、お得に購入できるので日本や韓国で購入するというのだ。その結果、中国人消費者のなかには、日本や韓国の製品を求める一方で、中国製品を信頼しないという傾向が強まっており、記事はこうした傾向を「日韓化」と呼び、「悩みの種」であると指摘した。

 日本で販売されている多くの製品が中国製であることを、ほとんどの中国人は知っている。しかし、中国人がわざわざ日本を訪れ、中国製の製品を購入するのはなぜなのだろうか。それは同じ中国製でも、「中国で販売されている製品は信用できないから」だ。中国の場合は百貨店や専門店でも偽物が流通するケースがあり、消費者は心から安心して消費を行えない環境があるのだ。

 中国人が「日韓化」するのは自国の製品が信頼できないからにほかならない。今後、中国製品の品質とメーカー全体のモラルが向上すれば、自然と「日韓化」は解消するかもしれないが、それでも日本企業にとって中国人消費者の「日韓化」は大きなビジネスチャンスと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)