フジテレビ「スポーツジャングル」(2日深夜放送分)では、スキージャンプ葛西紀明がゲスト出演。W杯通算500試合出場を達成したレジェンドが、10年間抱えていたという“あるトラウマ”を告白した。

「94年にケガしまして。94年11月、95年1月とたった2ヶ月の間に2度転倒したんです」と切り出した葛西は、「鎖骨を折ったんです、2回とも。同じ転び方して」と続けると、「さすがに2回目飛ぶ時は恐怖心が出てしまって、そこから10年ずっと恐怖心が・・・」などとこの時の転倒がトラウマになったと明かす。

さらに「優勝も何度かできたと思うんですけど、風がパッと強くなると“怖い”っていうビビッたジャンプをしちゃって、しばらく怖かった」と続けた葛西は、これを克服するきっかけとなったジャンプとして、2005年に出場したフライングヒルを挙げた。

「すごい状況が悪くて。強風で10分くらいゲートに入ってまた出ての繰り返し。僕は飛びたくなかったんですよ。で、またゲートに入って(ランプが)青になったんです。(スタートの合図を出すコーチに)“お願い手を振らないで”って願ったんですけど最後の3秒くらいでバッと手を振ったんですよ。その瞬間、死を覚悟しました」。

この時の状況をこう振り返った葛西。だが、「スタートしたら心が決まっちゃう」と極限の恐怖により、逆に肝がすわったのか「テイクオフ近づいて思いっきり飛んだら、それがうまく飛べて190くらいいって“飛べた”っていう気持ちが克服できた瞬間」と話した。