29日、韓国教育部が小・中・高校用に作成した「学校性教育標準案」の改訂案の一部の内容が現実と懸け離れているとして批判を浴びている。資料写真。

写真拡大

2016年4月29日、韓国・朝鮮日報などによると、韓国教育部が小・中・高校用に作成した「学校性教育標準案」の改訂案の一部の内容が現実と懸け離れているとして批判を浴びている。

「性教育標準案」は児童・生徒に正しい性の意識を持たせるように作られた教師向け指導案だ。昨年3月、教育部が6億ウォン(約5600万円)を投じて作成したが、その後「教育用にふさわしくない」との指摘を受けた部分のほか、誤字・脱字など150カ所を修正した改訂案がこのほど完成した。

しかしこの改訂案にも問題が多く指摘されている。高校教師用ガイドにはこんな問いがある。「男女が2人きりでいる時、性的暴力が発生したらどう対処すべきか」。生徒たちは「友達を呼ぶ」「親に電話をかける」などと回答したが、ガイドが示す「正しい回答」は「2人だけでいる状況を作らない」というもの。また、「友達同士での旅行中の性的暴力を防ぐには?」との問いへの正答は「友達同士では旅行に行かない」だった。

さらに、中学用ガイドに記された「地下鉄で性犯罪被害に遭った場合の対処法」は、「間違ったふりをして加害者の足を踏む」など。「警察に通報する」という対処法は記されていない。一方、高校用ガイドが示した「デート中に注意すべき相手の言葉」は、「何もしないよ。まだ早いし、もう1杯だけ飲んでから家に送ってあげる」というせりふ。なぜか高校生のデートでの飲酒が前提となっている。

教育部は相次ぐ批判を受け指導案全体について再度検討を行っており、2学期には再修正の上配布を行う予定としている。

これについて、韓国のネットユーザーからも批判の声が多数寄せられた。

「これを作った人たちも性に関する正しい認識がないということを証明してしまった」
「『交通事故を予防するにはできるだけ外に出ないこと』『校内暴力を防ぐにはできるだけ学校に行かないようにすること』『食中毒を防ぐにはできるだけ食べ物を摂取しないこと』」
「『水に落ちないためには水に近づかないこと』『火事を出さないためには火を使わないこと』…これは教育ガイドじゃなくてお笑い番組の台本だ」

「教育部が作る性教育教材に問題があるのなら…教材を作らなければいい」
「韓国で性的暴行に遭ったら被害者の責任」
「性的暴行の加害者に、『女性を犯してはいけない』『女性を石だと思え』と教えた方が早いんじゃない?」
「男はみんな潜在的な性犯罪者ということ?」

「ミニスカートをはいてたから性的暴行に遭ったという論理と何も変わらない」
「相手が望まない性行為を強いるのはいけないと教えるべき。男でも女でも、相手を尊重することを教えるべきだ。情けない」
「こんな政府が歴史教科書も作ると思うとゾッとする」(翻訳・編集/吉金)