「IFTTT」(イフトと読む)って、聞いたことがあるだろうか? 
「IFTTT」とは、複数のwebサービスのアクションをつないで自動実行できるというサービス。

先日Microsoftが同じようなサービス「Microsoft Flow(フロー)」のプレビュー版を公開するなど、Webサービス上のアクションを2次的に扱うサービスが本格化してきている。

◎IFTTTはレシピの共有で簡単に
IFTTTは2010年にスタートしたサービスで、「if this then that」のコンセプトで、もし「○○○」したら「▲▲▲」する、というように異なるWebサービスのアクションを連結できる無料サービスだ。
たとえば、
「Facebookで自分がタグ付けされた写真をDropboxに保存する」
「YouTubeで見た動画をEvernoteに保存する」
というように、ちょっとした連携操作が自動化できる。

Webサービスの連結技ということで、従来、「パワーユーザーに人気の高い、エントリーユーザーにはちょっと厳しい」と言われてきた。
しかし、実際は、世界中のIFTTTユーザーが共有しているレシピ(「○○○」したら「▲▲▲」する、という連携の設定のこと)を利用でき、エントリーユーザーでもすぐに使いはじめることができる。

現在、61のWebサービスに対応し、さらにモノ(ハードウェア製品)にも対応を広げている。「Maker Channel」として、DIYのプロダクトをつなぐこともできるようになっている。こうしたハックはそれなりのスキルが必要だが、電子工作キット「LittleBits」がIFTTTに対応しているので、手軽にはじめてみるのもアリだ。

また、Googleが同社製のWi-Fiルータ「OnHub」をIFTTTに対応させたり、という話もあるので、今後メーカー製の家電もIFTTT対応が出てきそうである。となると、個人レベルでもちょっとしたIoTができてしまう可能性も出てくる。意外に、ハードルはそこまで高くないのかもしれない。

◎豊かな生活を…というIFTTT、ビジネス寄りのMicrosoft Flow
IFTTTでは、個別の「Do」「if」からやりたいことを探したり、使用するWebサービスから絞り込んでレシピを探せるほか、「Connect Your Home」「Be More Productive」「Stay Healthy」「Keep in Touch」「Shop Smarter」「News Alerts」のカテゴリで、日常生活に密着した、「こんなことできたらちょっといいよね」的な使い方を提案してくれる。

一方、Microsoft Flowのメリットは何よりOffice製品との連携。連携先に「Office 365」「Microsoft SharePoint」「Microsoft OneDrive」が用意されているのは、ビジネスシーンでの利用を考えた場合大きなポイントだ。他にも、「Google Drive」「Twitter」「Salesforce」「Slack」「GitHub」「MailChimp」がある。

◎いまやWebサービスは1つでは完結しない
こうしたWebサービスの連携というサービスがこれまでなかったかというと、そうでもない。
すでにWeb2.0の頃に「Yahoo! Pips」が登場している。
Yahoo! PipsはWebサービスのマッシュアップがGUIで直観的に作れるというもの。
おもしろいサービスなのだが、そこまでヒットしたわけではなかった。

いまIFTTTがヒットし、Microsoftが似たようなコンセプトのサービスを出してくるというのは、Webサービスの種類も数も増え、利用者が格段に広がったことがある。
一人が複数のWebサービスにつながっているからこそ、こうしたまとめツールが必要なのだ。

いまやWebサービスは1つでは完結しない。それだけ、私たちの生活に身近に、"インフラ"に近づいているということなのだろう。


大内孝子