連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第4週「常子、新種を発見する」第25話 5月2日(月)放送より。 
脚本:西田征史 演出:松園武大


4週の平均視聴率は23.1%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)で、3週より0.1%上回った。
順調に視聴者を獲得している「とと姉ちゃん」。
ストーリーは、一難去ってまた一難。今度は鞠子(相楽樹)にトラブルが。干してあった制服がなくなってしまう。
犯人は誰? となった時、宗吉(ピエール瀧)と長谷川(浜野謙太)は期待を裏切らない。宗吉が、長谷川の女装癖を妄想する。制服を着て三つ編みにした長谷川は串刺しの車エビをもってニッコリ。
ともすると、夜のドラマのようになりかねないが、ほのぼのに落とし込む脚本家・西田征史と俳優陣のテクニックが上級。
さらに、制服がない→知ってる、物干にかかってた→それがなくなった の話を2回繰り返すところも、サザエさん的ほのぼの。
そんなほのぼのではじまって、犯人は森田屋のひとり娘の富江(川栄李奈)とネタ明かしした上で、常子が推理を働かせるという寸法だ。
富江のびくびくした顔が絶妙。
登場回で、鞠子と年齢が同じと言っていたことがここに生きてくる。かたや学校に行く子、かたや家の仕事を手伝ってる子。常子たちは恵まれているのだ。
富江を助けようとする常子。元々いい子ではあるだろうが、制服問題でいじめに遭いナーバスになっているからこそ、よけいに富江に加担するのかもしれない。
制服がみつかるまで浜松時代のセーラー服を着ていくと鞠子が言った時の過剰な反応で、鞠子にも君子(木村多江)にも心配されてしまう。
誰にも弱音をはかず、人知れず苦労している健気な常子。高畑充希は、基本明るいが微妙に憂いがある常子を
繊細に演じている。

ところで、小さな傷があるのに富江はぬか漬けをかき回す。これが朝ドラじゃなかったら、その傷口からぬか漬けにばい菌が移ってお弁当で食中毒が! みたいな大惨事が起きそうだが、ほのぼの「とと姉ちゃん」ではそういうことは起らないだろうなあ。

富江役の川栄李奈(元AKB 48)も、「とと姉ちゃん」と平行して、他局のドラマ「早子先生、結婚するって本当ですか?」(フジテレビ 木曜10時〜)に出演中。「ゲゲゲの女房」こと松下奈緒の妹役を演じている。
坂口健太郎といい浜野謙太といい朝ドラともう1本レギュラーを兼ねることが流行なのは、朝ドラの世間の引きが強いからか。
(木俣冬)