「AI用トレーニングジム」を、OpenAIがオープン

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イーロン・マスクらが率いる、人工知能(AI)を研究する非営利団体「OpenAI」が、さまざまなゲームや課題を練習させることができる「AIのジム」を公開した。

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イーロン・マスクと、Yコンビネーターの社長サム・アルトマンが率いる、人工知能(AI)を研究する非営利団体「OpenAI(日本語版記事)」が、「OpenAI Gym」を開発し、オープンソースのコードを公開した。AIシステムに、さまざまなゲームや課題を練習させることができる「ジム」だ。

このジムは、開発者が自らのAIをテストできる「環境」を提供する。Atariのゲームが59個あり、「Alien」(エイリアン)、「Pong」(ポン)、「Asteroids」(アステロイド)、「Pac-Man」(パックマン)などが登場する。

Gymにはほかに、囲碁のようなボードゲームや、機械学習システムが「歩き方」を理解するための物理シミュレーションのほか、車に坂を上らせたり、カート上の棒のバランスを取ったりといったAIの古典的な訓練シナリオが用意されている。

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OpenAIは、成功したシステムについてのリーダーボード(上位プレーヤーの名前とスコアをまとめた表)を公開する。ただし、従来のようなゲームのリーダーボードとは違い、最高得点によるリストではない。成功度はシステムの万能性で判断される。

OpenAIは使い方のガイドで、「スコアの最大化ではなく、広く適用できるソリューションを見つけることが必要だ」と説明している。「特定タスクへのハードコーディングなどのソリューションや、学習アルゴリズムに興味深い特性が見られないソリューションは、レヴューを通らない可能性が高い」

このジムは、「複雑で不確かな環境において、エージェントに目標を達成させる方法を研究」する機械学習(強化学習)を研究する場となる。OpenAIによれば、強化学習の研究は現在「減速」してしまっているが、それは、環境が標準化されていず、よいベンチマークがないという2点が理由だ。OpenAI Gymは「この両方の問題を解決する試み」だ、とOpenAIは説明している。

OpenAIのグレッグ・ブロックマンとジョン・シュルマンは、Gymを発表したブログ投稿において、このプラットフォームは元々、自分たちの研究を「加速させる」ためにつくったものだが、「広くコミュニティに役立ってほしい」と述べている。

※ マイクロソフトも、ゲーム「Minecraft」(マインクラフト)の世界を、誰もがAIを実験できる環境にしようと計画している(日本語版記事)。