【ルール解説】仙台vs鳥栖 なぜ石川直樹は二枚目の警告を出されたのか?
有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は審判批評を中心としたWEBマガジン「石井紘人のFootball Referee Journal」からベガルタ仙台×サガン鳥栖戦に関する記事になります。
【無料記事/ルール解説】なぜ石川直樹は二枚目の警告を出されたのか?(石井紘人のFootball Referee Journal)
2016年04月30日更新
43分、左サイドからのクロスに反応した豊田陽平を、石川直樹がホールディングしたということでファウル、PKに。さらに、二枚目の警告で退場となる。石川は、あきらかに遅れてプレーしていた訳ではないため、分かりやすいファウルではなかったが、どのようなプレーがファウルとなったのか。
スローリプレイで繰り返してみると、クロスへのプレーイングディスタンスにあったのは豊田だった。41分58秒のシーンで、池内主審も良いポジショニングから監視しているのが分かる。そして、ジャンプした豊田と競るために、石川も飛ぶがボールには触れず。この時に、右腕を肩にかけ、左腕で体を掴んで豊田とのポジションを変えた【相手競技者を押さえる】ファウルとした。
【相手競技者を押さえる】は、【手、腕、または体を用いて相手競技者の進行や動きを妨げること】。
そして、【相手競技者を押さえて、相手競技者がボールを保持すること、または有利な位置を得ようとすることを妨げる競技者は、反スポーツ的行為で警告されなければならない】ため、石川には二枚目の警告が出された。
つまり、池内主審は決して不可思議なルールを適用したわけではなく、見えた事象をLaws of the gameに当てはめてジャッジした。もちろん、その"見え方"がどうだったかという議論、基準やポジショニングや頭の動かしたなどはFBRJ内で行うのだが。
動画:【ハイライト】ベガルタ仙台×サガン鳥栖「2016 J1リーグ 1st 第9節」
「石井紘人のFootball Referee Journal」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。
【「足が引っかかる=ファウル」なのか?】2016J1 1st第9節 ガンバ大阪 0-1 川崎フロンターレ 山本雄大審判団ハイライト
http://www.targma.jp/fbrj/2016/04/30/post6085/
【妥当な全体と45+2分をLaws of the gameで振り返る】2016J1 1st第8節 鹿島アントラーズ 0-2 柏レイソル 家本政明審判団評
http://www.targma.jp/fbrj/2016/04/25/post6083/
【ルール解説/ボールを手または腕で扱う】2016J1 1st第8節 サガン鳥栖 0-1 ジュビロ磐田 高山啓義審判団ハイライト
http://www.targma.jp/fbrj/2016/04/25/post6081/