編集者/ライターの池田園子が同世代(86〜87世代)の旬な人に、「仕事の話」を伺う連載です。

婚活という言葉が普及して早数年。数ある婚活手段のなかで、メジャーなもののひとつといえば結婚相談所。簡単に言うと、婚活のアドバイスを行うプロが、一人ひとりに合った相手を紹介してくれるシステムです。今回は業界大手の「結婚相談所NOZZE」を運営する株式会社 結婚情報センターに勤め、29歳の若さで課長職を勤める織笠菜穂子さんに、仕事の話を伺ってきました。

社歴10年、幅広い業務を経験

質問

池田: 入社後〜今までどんな仕事をしてきましたか?

回答

織笠菜穂子さん(以下織笠): 今年で入社10年目になります。最初の7年くらいはいくつかの店舗を異動しながら、婚活アドバイザーとして勤務していました。そのあと、結婚を機にイベント企画部に異動し、イベントやパーティの企画・運営に携わっています。
過去には自衛隊やNPO法人とのコラボパーティを手がけてきました。現在の主要な業務は社内教育です。新サービスや新規キャンペーン、会員向結婚相手紹介サービス「結婚ナビ」の効果的な使い方などを、社内研修で婚活アドバイザー向けにレクチャーしています。

お客さまの味方として、一人ひとりに合う提案をしたい

質問

池田: 一般的には婚活のサポートを行う女性=比較的年配、といったイメージを持たれやすいと思います。そのぶん、新卒時代に苦労されたことはありますか?

回答

織笠: お客さまから「意外と若いんですね」と言われることはありました。最初のうちは「(お客さまよりも年下の私がサポートするのは)説得力がないと感じられるのかな」と、少し悩んだこともありましたが、あるときを境に考えが変わりました。
お客さま個々のニーズやお悩みを引き出して、提案するのが私の仕事だ、お客さまの気持ちに寄り添い、頼もしい味方になるのが私の役目なのだ、と気づいたんです。それを意識するようになってからは、自分の年齢のことは気にならなくなりました。
大事にしているのはていねいなヒアリングです。お客さまが本当に話したいことや思いを掘り下げられるよう、じっくりと誠実に向き合うのはもちろん、声のトーンや出し方・服装・髪型・表情など、話しやすい雰囲気づくりも心がけています。

お客さまが成婚したときが一番の幸せ

質問

池田: やり甲斐を感じる瞬間はどんなときですか?

回答

織笠: この業界で働く人全員が同じことを答えると思いますが、やはりお客さまの結婚が決まったときです。1年間と中長期的な活動ですから、うまくいくことばかりではなく、いい出会いがあったとしても、お相手と別れてしまう方もいます。
ただ、お客さまと共に歩む1年はとても濃い時間です。お客さまの人生と徹底して向き合い、ご自身には前向きに努力して結果をつかんでいただくわけですから。そこで結果が出て「織笠さんが味方をしてくれたからがんばれました!」と言われると、結婚アドバイザーとしてだけでなく、ずっと見守ってきた私自身とても感動して涙が出ます。

織笠さん流、仕事の哲学

質問

池田: 仕事をする上で大事にしていることは何ですか?

回答

織笠: 1つ目は、ブレないこと。たとえば、お客さまから驚くようなことを言われたとしても、それはその方の考えですから一喜一憂することなく、一つの考え方として受け止めた上で提案をしています。心を整えたいと思い、20代前半では心理学やメンタルに関する本をたくさん読みました。相手の本心や本音を表情や仕草から読み取れるくらいの予備知識を入れておけば、お客さまと向き合う自分を客観的な視点からも見られますよね。
2つ目は、仕事を次の日に持ち越さないこと。「明日でいいや」としてしまうと、仕事がたまっていくいっぽうです。それがイヤなので、ランチをとりながらExcelで事務作業をするように同時にふたつ以上のことをして、時間を生み出す工夫をしています。これは結婚して主婦業を始めてから意識するようになったことですね。
3つ目は、つねに目標を持つこと。現職(課長職)に就くまでは「課長になりたい」と思い、経験を積み重ねてきました。今も仕事で前進したい、上にのぼっていきたいという野望はありますが、具体的な目標として掲げているのは「結婚しても、母になっても、働き続けられるような見本になる」こと。私自身も出産を経験してみたいですし、仕事と家庭を両立したいと考えています。そういった次世代の女性にとってのロールモデルを自らつくっていけたら、と思うんです。

仕事道具をピカピカにする理由

質問

池田: 仕事を始める前、終えるときに行うと決めている、自分なりの「儀式」はありますか?

回答

織笠: 出社後と退社前は、デスクや電話、ボールペンなど、いつも使うものに除菌スプレーを噴きかけて「ありがとう」の気持ちを込めて磨き上げます。毎日長い時間を過ごす場所ですから、きれいな状態にしていたいんですよね。

バリキャリ女性だった祖母がメンター

質問

池田: メンターはいますか?

回答

織笠: 自身で広告代理店を立ち上げ、経営していた祖母です。新卒の頃、仕事に対する考え方を厳しく教えてもらったおかげで、今の私があると思っています。初めて後輩(年上)ができたときにも、相談にのってもらったのを覚えています。
「どう接していいかわからない」と言う私に、祖母は「仕事は年齢とは関係なく、実績や要望にいかに応えるかが重要。まずはあなた自身の役割をまっとうしなさい」と話していましたね。

後進に知識やノウハウをつないでいきたい

質問

池田: ご自身と会社の今後の展望を教えてください。

回答

織笠: 今年で30歳を迎えます。20代はいろいろな方から教わることばかりで、学ぶ機会が多くありましたが、30代は人との出会いを大切にして、自分がさまざまな知識や知恵をいただいてきたぶん、後進に返していく人になりたいです。

また会社としては、業界初となる 「婚活クルーズ」作品募集中の打ち出しを強化しています。一般的なお見合いパーティの形式ではなく、8日間もの間、非日常を堪能できる豪華客船が舞台。同じ場所・時間を共有することで、自然な形でカップリングされ、お相手の素敵な面もそうでない面も知ることができ、結婚にいたりやすい場になると思います。

▽ 織笠菜穂子さん

1986年10月27日生まれ。神奈川県相模原市出身。2006年(株)結婚情報センター千葉支店に入社。その後、横浜支店・東京八重洲本店・新宿本店へ転勤があり。2013年イベント企画部へ異動。後、2015年(営業)本部へ異動し今に至る。現在は結婚生活×仕事の両立に励み、今後は子育て×仕事を目指す。

▽ 「NOZZE presents 恋人の聖地プロポーズの言葉コンテスト2016」作品募集中

▽ 写真=雨間良太((株)結婚情報センター 広報部)