27日、中国におけるグループ企業の平均寿命は7〜8年で、中小企業の平均寿命は3年を超えない。資料写真。

写真拡大

2016年4月27日、中国におけるグループ企業の平均寿命は7〜8年で、中小企業の平均寿命は3年を超えない。統計によると、世界にある100年を超える長寿企業は、日本が2万2000社余り、米国は歴史こそ短いが1100社ある。これに対して中国はたったの10社余りで、最も古い企業は明代の嘉靖9年(西暦1530年)に創業された六必居だ。

無数の企業家が生まれ、同じように会社を興し経営をする。それにかかわらず、なぜ日米中三カ国でかくも大きな差が生じるのだろうか。社会的環境要素を除き、筆者は次のいくつかの点から分析を試みたい。

1つ目は、本業への専念という観点だ。100年もの間続く企業は、その本業だけに専念してきた企業だ。1837年から日用品だけを販売するP&G、1886年に創業したコカ・コーラなどがその例で、他の分野に目移りすることなく本業に専念している。西暦578年創業の世界最古の企業、日本の株式会社金剛組は、40代以上にわたり寺院の建築だけに専念してきた。それに対し中国の企業はどうか。起業して間もなく不動産を始めたかと思えば金融に手をだし、儲かることなら何でもやるといった様だ。

2つ目は、極めるという観点だ。小米(シャオミー)の創設者・雷軍(レイ・ジュン)氏は、創設当初「究極、専念、口コミ、スピード」という理念を打ち出していたが、小米の「スピード」感のある発展に伴い、「究極」は捨てられ、「専念」は忘れ去られ、今では「口コミ」もユーザーから消えようとしている。中国の企業は常に追い越されることを恐れ、スピーディーな発展や拡大ばかりを求め、質の追求を忘れる。スティーブ・ジョブズ氏の「究極の普通」という理念がいかに偉大かが証明される。

3つ目は信用だ。日本の帝国データバンクが4000社を対象に行った調査によると、漢字一字で「長寿の秘訣」を表した場合、最も多かったのが「信」で、次が「誠」であった。

4つ目は、コア競争力だ。長らく栄える企業は、いずれもコア競争力を絶えず向上させている。華為(ファーウェイ)を例に挙げると、2015年に1000億元(約1兆7000億円)を研究開発に投じている。一方、アップルが同年81億5000万ドル(約9100億円)、グーグルが99億ドル(約1兆1000億円)を研究開発に投じたのと比べると、その規模の大きさが分かる。かつて世界最大のソーラー発電企業であった無錫尚徳は、創業12年で破綻。その重要な原因は、同社が精力を製品開発に注がず、低価格の製品を大量製造して価格競争に走ったことにあり、その後業界全体の衰退に繋がった。

5つ目は、人材の安易な選抜だ。中国には「富は三代続かず」という古い言葉があるが、日本では子孫の不孝による企業の衰退を防ぐため、多くの家族企業が徳と才能のある養子を選んで継承しているのだ。海●鋼鉄(森の木部が金)の倒産は継承と人選の失敗にその要因がある。創始者李海倉(リー・ハイツァン)氏が逝去し、息子が学業を辞めて帰国、会社を継承した。しかし、彼の関心事は資本市場だけに集まり、社内に顔を出す事はなく、資産100億元(約1700億円)の海●鋼鉄は2003年から2014年のたった12年間で破産宣告に至った。当時もし総経理(社長)で、人望の厚い5番目の弟が継承していれば、企業の運命は書き換えられていただろうと巷で囁かれた。

6つ目は資本の慎重な運用だ。上場は企業の知名度を高め、企業規模を拡大させるため、多くの起業家が上場をひとつの目標に掲げる。しかし、日本では長寿企業のほとんどが非上場企業なのだ。中国の新東方の創設者である◆敏洪(ユー・ミンホン、◆=諭のごんべんなし)氏は、「上場と同時に株主への責任が生じ、規模と利益ばかりを追求することになり、物事のゆとりを失ってしまった」と上場を悔いている。華為の任正非(レン・ジョンフェイ)氏は、「資本市場には入らない。大量の資本が華為に流れ込めば、企業は多元化し、華為の20年余りの秩序ある管理が崩れてしまうだろう」と強調している。飲料水大手の娃哈哈も上場していない。宗慶後(ゾン・チンホウ)社長の理由は「上場して融資を受ける必要はない」だ。老干媽創始者の陶華碧(タオ・ホアビー)氏も「上場すれば倒産のリスクを負う」「上場は人様のお金を騙すようなもの」と上場には反対している。

「小企業は社長に頼り、中企業は制度に頼り、大企業は文化に頼る」。企業の発展は制度のデザインと文化の創造と切っても切り離せない。しかし、企業が速い発展を目標とし、お金儲けを唯一の目標としたとき、深い企業文化の蓄積が望めないだろう。当然100年企業にもなりえないだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/MI・編集/武藤)