28日、東京の株式市場や為替市場では、日銀が金融政策の追加緩和を見送ったため、多くの投資家が失望の株売り、円買いに走った。円は1ドル=108円台に急騰。日経平均株価は前日終値比624円安の1万6666円で大引けた。写真は日銀。

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2016年4月28日、東京の株式市場や為替市場では、日銀が金融政策の追加緩和を見送ったため、多くの投資家が失望の株売り、円買いに走った。円は1ドル=108円台に急騰。日経平均株価は前日終値比624円安の1万6666円で大引けた。

28日の東京株式市場は午前中、米国株や原油先物価格の上昇を好感し、輸出関連株を中心に買いが先行。日銀による追加緩和への期待も広がり、日経平均は午前中前日比281円高い1万7500円台に急伸していた。

ところが、正午すぎに金融政策の現状維持が伝わると、午後の取引開始とともに大量の失望売りを浴び、日経平均は約1週間ぶりに1万7000円の大台を割り込んだ。市場筋によると投資家の狼狽売りが殺到し全面安の展開だった。

一方、東京外国為替市場の円相場は、午前中1ドル=111円台半ばで推移していたが、日銀の追加金融緩和見送りを受けて約1週間ぶりに1ドル=108円台に急伸した。午後3時現在108円80銭で推移。

日銀が金融政策の現状維持を決めたのは、2月に導入したマイナス金利の政策効果を見極めるため。マイナス金利が投資や貸し出しに影響を及ぼすまで半年程度かかるとの意見が根強い。政策目標の「物価上昇2%」の達成時期は、従来の「2017年度前半ごろ」から「17年度中」に再び先送りした。

日銀は、日本経済は「基調として緩やかに拡大していく」との見方を堅持。人手不足から賃金が上昇し、消費も回復するとのシナリオを変えなかった。物価の基調は着実に高まると判断。一部投資家が織り込んでいた追加緩和の見送りを決めた。(八牧浩行)