専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第52回

 ゴルフは、通常ひとりでやっても面白くなく、やはり仲間と切磋琢磨してプレーするのがよろしいかと思います。

「オレは(ゴルフ倶楽部の)メンバーだから、ひとりでコースに行く」という人もいますが、そこには他のメンバーさんがいるわけで、つまるところ、倶楽部の仲間とゴルフをしているに過ぎないのです。

 私がメンバーだった頃は、倶楽部の競技にはひとりでエントリーして、まったく知らない人とラウンドしていました。それでも、スタート時は互いに緊張していてあまり喋りませんが、昼休みの頃には和気あいあいとなって、見ず知らずの方々ともゴルフ談義に花を咲かせたものです。結果、試合に出るたびに、いろいろな人と知り合いになれました。

 最近はSNSが発達し、個人主義的な行動をしがちなゴルファーが多いとはいえ、一緒にプレーをする仲間は大事です。"人間は社会的な動物"であり、"ゴルフは社会的なスポーツ"です。社交なくして、ゴルフは存在しません。特にゴルフを始めたばかりの方は、ひとりでは何もできませんから。誰かに連れていってもらうしかないのです。

 さて、「ゴルフ仲間」の作り方ですが、最近女性に多いのは、ゴルフスクールの同期といったところでしょうか。最新のスクールは、ビギナーの指導からラウンドレッスンまで、きちんとクラス分けされて懇切丁寧に教えてくれます。ラウンドレッスンとなれば、先生に引率されてみんなでゴルフ場に向かいます。ですから、必然的にそのクラスの生徒同士はゴルフ仲間になりますよね。

 男性は、スクールよりも、練習場仲間みたいな関係が多いのではないですか。要は、スクールに通ってフルコースで学ぶのではなく、練習場のレッスンプロにワンポイントで教わって、美味しいところだけいただく感じの指導を受けている方が多いからでしょう。

 そうやって、練習場で何人かの人たちとわいわいとやっていれば、自然発生的に親睦ラウンドが開催されます。加えて、練習場主催のコンペなどあれば、それに参加してさらに仲間を増やすことができます。そしてその仲間たちと、日頃の練習の成果を競ったりするのでしょうね。

「ゴルフ仲間」をうまく作るコツは、リーダー的な人物と仲よくなって、その人の方向性を理解することです。ラウンド後、必ず宴会をするのであれば、まずはそれに従いましょう。

 もちろん、そんなリーダーの方向性やテイストが合わなければ、無理して続けることはありません。そこには長居しないほうが賢明です。かつて私も、とある仲間内のコンペに途中から参加しなくなったことがあります。

 というのも、そのコンペではプレー代とは別に結構高い参加費を取られていたんですよ。当然それは、ニアピン賞やドラコン賞、優勝の景品などにあてるわけですが、私はいつも何ら入賞することができず、参加費をむしり取られてばかりでした。それで結局、つまらなくてやめちゃいました。飛距離に自信があって、うまければ楽しいんでしょうが......。

 他に「ついていけないな」と思ったのは、名門やバブリーなコースが好きなヤツがいて、そういうコースばかり予約するとか、ですか。たまにはいいけど、毎回プレー代が高いのもいかがなものか、ですよね。

 逆に、メチャクチャ安いコースばかり探してくる人もいました。1組1万円で、ひとり2500円とかね。ただ、それはそれで問題があって、安すぎるコースって、すごく遠いところにあるとか、アップダウンが厳しいとか、コースが狭くて荒れているとか、いろいろ難点があるんですよ。

 極端なコース選びをするリーダーには、ほんとついていけないです。

 あと、やたらバックティーから打ちたがるリーダーの方もどうかと思いますね。自分はさぞかし飛ばし屋なんでしょうが、他の飛ばない人の迷惑なんて一切考えていませんからね。

 結局、「ゴルフ仲間」というのは、ほどほどの距離感を保った関係なんです。ゆえに、居心地の悪いところにいると、すぐにやめて、自分のサークルを立ち上げてしまう。そういう方も多いです。

 実は、ゴルフサークルのような団体は、どんどん"細胞分裂"していきます。それが、世の常なのです。

 そんな中、もし自分が幹事をやるなら、レギュラーティーからで、必ず女性を同伴して......って、冗談ですよ。面倒なので、私は呼ばれ役に徹しています。

 まあでも、呼ばれ役というのも、そこそこ気を使います。例えば、車に相乗りさせてもらうときは、ドライバーに対してドリンクをそっと差し出したり、高速道路の料金やガソリン代の分担金をみんなから徴収したり、とかね。

 私の場合は、毎回決まった役目があります。それは、運転する方が眠気を起こさないように、ここでは書けないようなエッチな話をして盛り上げることです。それが役目って、ただのキャバクラトークじゃん......。

 おおよそ、半年から1年ぐらい呼ばれ続けても、メールの返事をしないときは、自動退会となるでしょう。ただ、ゴルフの誘いは、呼ばれたら呼ばれたでウザいんですが、呼ばれなくなったら、それはそれで寂しいものです。何事も、ほどほどにお付き合いしましょうか。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa