[練習試合]歴代のU-19日本代表苦しめた課題・・・0-1敗戦の磐田戦で露見したコンディションの差

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[4.27 練習試合 U-19日本代表候補 0-1 磐田]

 4月25日から静岡県内で行われたU-19日本代表候補の強化合宿。その総仕上げとして、27日にJ1・ジュビロ磐田との練習試合が実施された。日本の布陣は4-4-2。GKに廣末陸(青森山田高)、DFは左から舩木翔(C大阪U-18)、町田浩樹(鹿島)、野田裕喜(G大阪)、藤谷壮(神戸)。中盤中央に冨安健洋(福岡)と市丸瑞希(G大阪)が並び、両ワイドハーフには伊藤涼太郎(浦和)と岩崎悠人(京都橘高)。2トップには小川航基(磐田)と堂安律(G大阪)が入った。

 試合は序盤からやや磐田ペース。Jリーグでの経験も豊富な上田康太と川辺駿の両ボランチが舵を取り、FW中村祐輝の裏への飛び出しなどからチャンスを作る。対する日本は「距離感が悪くて、なかなか前にボールを運べなかった」と市丸が言い、「パスのテンポが遅くなり過ぎていた」と町田が反省したように、狙っていたようなボール回しができない。「一個飛ばしてパスを回すことがもっとあるべきだった」(舩木)と言うように、やや視野の狭い短いパスが増えてしまったことも停滞の要因だった。

 それでも18分には、藤谷が自慢の推進力を生かした突破からクロス。岩崎が触って、最後は伊藤が狙う形から初の決定機を作り出す。かつて市立船橋高で活躍した志村滉のセーブに阻まれたものの、狙っていた形が出た場面だった。だが27分、野田のファウルで与えたPKをFW中村に蹴り込まれて失点。あっさりリードを許してしまった。

 その後も伊藤を起点に舩木がタイミング良いオーバーラップからクロスを送り込み、CKから小川が決定的なヘディングシュートを放つなど好機を作った日本だったが、ゴールは奪いきれず。「相手に強さのあるFWがいる中でコンパクトさを維持できなかった」と内山篤監督も渋い表情で振り返る内容で前半を折り返した。

 後半、日本はフィールダー全員を入れ替え。追加招集で合流したばかりのMF佐藤亮(明治大)が右サイドハーフに入り、今季開幕後から負傷で戦列を離れており、「(実戦は)90分どころか45分もやっていない」MF坂井大将(大分)もボランチに入って試運転。また初招集のDF杉岡大暉(市立船橋高、愛称は『杉ちゃん』に決定したようだ)は左サイドバックに入った。

 後半は相手のメンバーが落ちたこともあって日本が主導権を握る時間帯もあり、MF高木彰人(G大阪)の大胆な飛び出しやFW森晃太(甲府)の果敢な仕掛け、FW垣田裕暉(鹿島)のパワフルな突破なども観られたが、それぞれの特長が単発になってしまった印象も否めず、ゴールは生まれないまま後半45分も終了。0-1の敗戦となった。

 全体的にピリッとしない内容で、足が重い印象もある90分だった。内山監督も「コンディションが落ちている選手がいるのは事実。初日の練習ですぐに分かるくらいだった」と苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべる。Jリーグ入りした高卒1年目が大半を占めるチームだが、そこで先発出場できていない選手たちはどうしてもコンディションが落ちてしまうのは否めない。「交代で出ている選手も、“30分の選手”になってしまう」(同監督)。歴代のU-19代表監督を悩ませてきた問題は、今回も大きな課題となりそうだ。「ただ、前回もそうだったので分かっているからね」と続けた指揮官は、短いキャンプを繰り返す中で選手を駆り立てて変えていく腹づもりだ。

[写真]右サイドからチャンスをつくったU-19日本代表SB藤谷

(取材・文 川端暁彦)