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 グループウェア「rakumo」が6年ぶりの大リニューアルをしたことをご存知ですか? コンセプトから作り直す、まさに「UI/UXデザインの大改善」でした。その取り組みと学んだ知見を共有する本連載、第3回目は、ペルソナとジャーニーマップ作成の過程、そこから見えてきた改善ポイントをご紹介します。

■ペルソナ「補佐さん」「根回しさん」誕生

 こんにちは、rakumo株式会社の田中です。前回から、弊社の製品「rakumoカレンダー」のリニューアルに際して行ったUXワークショップの内容について具体的にご紹介しています。ユーザーの欲求やサービスコンセプトを決定した私たちは、次にペルソナ作成を行いました。

 これまでのrakumoカレンダーの開発では、開発者それぞれが思い描くペルソナ(想定ユーザー)はいても、チーム内での共有はされていませんでした。そのため、開発者の間にも微妙なズレが生じていました。となると、製品の使い勝手にも少なからず影響が出てきてしまいます。私たちには、「共通のお客さん像」が必要でした。

 ペルソナ作成と聞くと、リサーチを実施してユーザー層のパターンを抽出するのかな、と思うかもしれません。ですが、今回のワークショップではUXプロセスを習得することも大きな目的の一つ。そこで私たちは、ワークショップ参加者の想定するペルソナをいったんアウトプットし、得票の高い意見をまとめる方法をとりました。

 まず、ファシリテーターの坂本さん(ネットイヤーグループのUXデザイナー)にマトリクス図を用意していただきました。rakumoカレンダーを使う環境[内勤/外勤]軸と、目的[登録中心/閲覧中心]軸で切っています。
rakumoカレンダーのペルソナ四象限

 通常ならば、象限ごとにペルソナを用意すると思いますが、時間を短縮するため、製品に接することが特に多い「内勤で登録中心」象限にフォーカスしました。

 フォーカスしたペルソナのアイデアをみんなで書き出して貼り付けていきます。年齢や性別、家族構成、組織での役割、価値観、ペルソナの抱える課題など、たくさんの意見が出てきます。

 ファシリテーターからは、「ペルソナのイラストも描いてください」との指示が出ました。イラストが加わると、ぐっとキャラクターが立ち上がってくる気がするので不思議なものです。

 普段お客様と接する機会の多いメンバーの出す意見は特に具体的で、職歴まで設定する人もいました。しかし、どれだけペルソナに詳細な設定を付加しても、そこから提供価値(サービスとか機能とか)に結びつけるのは難しそうな印象を持ちました。詳細な設定はあくまでも、チーム内で共有する人物像を認識しやすくするための肉付けだと受け止めたほうが良いかと思います。

 さて、「内勤で登録中心」な意見をまとめた結果、二人のペルソナ「補佐さん」「根回しさん」が誕生しました! 補佐さんはベンチャー企業の社長秘書的な人で、社長から依頼された予定を代理で登録しまくっています。根回しさんは複数のプロジェクトのマネージャーで、会議を主催したり、関係者のスケジュールを調整したりする人です。
上:補佐さん、下:根回しさん

田中倫太郎[著]