東京五輪に向けて強化を…なでしこJの活動機会増へ、協会がサポート約束

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 日本サッカー協会(JFA)が27日に記者会見を開き、なでしこジャパン(日本女子代表)の新監督にU−20日本女子代表監督の高倉麻子氏が就任すると発表した。なでしこジャパンの監督を女性指導者が務めるのは史上初となる。

 なでしこジャパンは今年のリオデジャネイロ・オリンピック出場権を逃し、2019年のフランス・ワールドカップ、そして2020年の東京オリンピックで活躍を期す。高倉新監督は「どの大会でも目指すものは優勝。もちろん簡単ではないが、全員が全力で取り組み、日々を生きることがそこ(優勝)につながると思っている」と抱負を語り、「1つ1つの試合に集中して勝っていくことが大事だと思うが、2020年の東京オリンピックでメダルを取ることが大きな目的になる。スタートをなるべく早く切りたい」と意気込んだ。

 そして、6月に予定されているアメリカ女子代表との国際親善試合に向けて「FIFAランク1位のアメリカと対戦できる。(アメリカは)これ以上ない相手だと思っている。持っている私の力、選手、スタッフの力を100パーセント発揮できるようにぶつかってみて、私の目で“何が足りないか”と“何が日本の力なのか”を見極めたい」と展望を語っている。

 新たなスタートを切ったなでしこジャパン。監督を指名するにあたり、JFAの女子委員長を務める今井純子氏は「女子サッカーの歩みを止めることなく、さらに大きく発展できるよう、再スタートを切っていきたい。その中で女子委員会を開催し、今までの総括と今後の方向性、次期監督の要件や候補について話し合い、結論を出した」と説明。高倉氏の選手時代の経験や指導者としての実績に触れ、「国内だけでなく、世界トップレベルの若手選手がどのようなスタンダードにあるかを知っていて、次に戦う場についてのイメージがしっかりできている。女子サッカー発展への情熱も非常に強い。なでしこジャパンのサッカーをさらに発展させられる監督として非常に期待している」と話した。

 またJFAの田嶋幸三会長は、女性初のなでしこジャパン指揮官が誕生したことについて「女性だから選ばれたわけではない」と強調し、「“なでしこジャパンを勝たせる”監督は誰なのか。日本人でも外国人でも良かった、男性でも女性でも良かった。一番勝たせることができる監督が高倉さんだと思っている」と信頼を口にした。

 今井女子委員長と田嶋会長が口を揃えたのは「全面的なサポートをする」ということ。今井女子委員長は「国際Aマッチデーをもっと有効に活用する必要がある。今年から4年間、中期的な計画を立てて活用していきたい。(なでしこ)リーグとの連係を大事にしながら(なでしこジャパンの)活動日程を確保していきたい。男子のように、ショートキャンプもリーグ日程に響かない形でやっていきたい」と、代表の活動機会の増加を示唆。「今、“元気がなくなっている”と見られがちななでしこジャパンを押し上げていきたい」と言う新指揮官へのバックアップを約束した。

 高倉新監督は1968年生まれの48歳。選手時代は日本代表として活躍し、1983年の初選出以降、国際Aマッチ通算79試合出場29ゴールを記録した。1996年のアトランタ・オリンピックにも出場している。現役引退後は指導者に転身し、2007年以降はJFAナショナルコーチングスタッフとして活動して2009年にU−16代表コーチに就任すると、2013年には同代表監督となった。以降は同代表の指揮を継続。年代が持ち上がる形で、現在はU−20代表監督の座にある。2014年10月のAFC(アジアサッカー連盟)U−16女子選手権を制し、翌2014年のFIFA U−17女子ワールドカップではU−17代表を率いて大会初制覇を果たした。