なでしこ初の女性監督誕生!高倉新監督「目指すのはどの大会でも優勝」

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 日本サッカー協会は27日、日本女子代表(なでしこジャパン)の新監督にU-20日本女子代表の高倉麻子監督が就任すると発表した。高倉新監督は同日、都内のJFAハウスで就任会見に臨み、「日本人にしかできないサッカーを追求していきたい。W杯や五輪で良い成績を残すということのみならず、世界の女子サッカーをリードしていけるようなサッカーをやっていきたい」と抱負を述べた。

 なでしこ初の女性監督就任となったが、会見に同席した田嶋幸三会長は「なでしこジャパンを勝たせることのできる監督はだれなのか。外国人でも日本人でも、男性でも女性でも、だれでもよかった。一番勝たせる可能性が高い監督が高倉さんだった」と説明。「女性だから選ばれたわけではない。それぐらい素晴らしい力がある」と、その経験と実績を最大限に評価したうえでの就任要請だった。

 高倉新監督は現役時代から女子サッカーの草分け的存在として活躍。日本女子代表として79試合出場20得点を記録し、91年、95年と2度の女子W杯、96年のアトランタ五輪にも出場した。04年限りで現役引退後は指導者に転身。13年のAFC U-16女子選手権を制し、翌14年のU-17女子W杯でも「リトルなでしこ」を初優勝に導いた。U-19日本女子代表を率いて昨夏のAFC U-19女子選手権も優勝。今年11月にパプアニューギニアで開催されるU-20女子W杯への出場権を獲得している。

「選手のときからそうですが、一番最初を歩くという意味では、ずっとそうだった気がします」と語った高倉監督は初の女性監督という“肩書き”にも「一番最初を歩いていくということに対して、何かプレッシャーを感じていることはない。女性であることに関しても、何か引っかかるものは一つもない。サッカーと出会って、選手のときはいかにうまくなるかを日々追求してきたし、今もいかに選手を上に引っ張ることができるかを日々考えている。そこは男性でも女性でも変わらない」と力説した。

 就任オファーを受けたときの心境を問われると、「最初にメディアの方々が自分の名前を挙げてくださっていたので、『もしそういうことがあったら』というのは心の中にあった。自分自身、何もない時代というか、そういう時代から選手として戦ってきて、今の選手たちが大きな花を咲かせてくれた。バトンが戻ってきたら受けようと思っていた」と率直に答え、「もちろん簡単な仕事ではないが、是非やらせてくださいと答えた」と快諾したという。

 今夏のリオデジャネイロ五輪出場を逃し、19年の女子W杯フランス大会、20年の東京五輪に向けて再スタートを切るなでしこジャパン。高倉監督は、佐々木則夫前監督が掲げた「攻守にアグレッシブなサッカー」を引き継ぎながら、「さらに磨きをかけるために、選手一人ひとりが一つひとつの行動、思考を止めないような状況判断に優れたサッカーをやっていきたい。ピッチ上で今、何が必要で、何を選ぶべきか。時間は何分で、相手はどこにいるか。そのすべてを頭に入れて、グラウンドにいる11人全員が連動するサッカーをやっていきたい」と、理想のチーム像を流暢に語った。

「目指すのはどの大会でも優勝です」。19年女子W杯、20年東京五輪の目標を聞かれ、胸を張ってハッキリと明言した新監督。「もちろん簡単なことではないが、全員がそこに向かって全力で取り組むこと、日々を生きていくことがそこにつながっていくと思っている」と力強く話していた。

(取材・文 西山紘平)