夫に恋心を抱けなくなる理由とは?

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出会った頃は顔を見るだけで胸が高鳴り、毎日でも会いたいと思っていたはずの夫。しかし月日の流れとともに、そうした甘酸っぱい恋心はどこへやら…。愛情がなくなったわけではないけれど、恋愛感情とはほど遠くなってしまったという妻も多いのではないでしょうか。

かつては好きだった相手なのに、結婚してしばらく経つと恋心がすっかり失われてしまうのはなぜなのか…。その理由を探るべく、恋愛カウンセリングの実蹟を多数持つ、臨床心理士の山名裕子先生のもとを訪れました。

●恋心の賞味期限はたったの4年!

結婚して時間が経つとともに、夫に対する恋愛感情がなくなってしまうのはなぜなのでしょうか?

「恋というのは友情と近いのですが、心も身体も繋がりたいという性的欲求を伴うこと、そして二人になりたいと思う感情のことを指します。同時にPEAという脳内ホルモンが分泌されて、恋しているとき特有のドキドキやトキメキが生まれるんです。これは、食欲も減退させるので、恋をしたら食事が喉を通らないというのもメカニズムとして正しいことになります。このPEAというのが人間の生物学的に、同一の相手に3、4年しか続かないといわれているので、夫への恋心が冷めてしまうのも仕方のないことなのです」(山名先生、以下同)

どうやら人間のメカニズムからみても、恋心を持続させるのは困難なようだ。

●恋心を失っても良い関係を続けるために必要なこと

さらに、結婚によって相手に期待することが変化することも、恋愛感情を減退させる一因となっているという。

「アインシュタインが『結婚において、女性は男性が変わることを期待していますが、男性は女性が変わらないことを期待しています』という言葉を残しています。妻は夫にもっとこうしてほしいと望むのですが、心理学的にも人を変えるのは至難の業なので失望につながってしまいます。一方で、夫はたとえ子どもができたとしても、出会った頃のままの妻を求めるため、両者にギャップが生じてしまい、恋をしていた頃のような相手をいたわる気持ちがなくなってしまうのです」

夫婦になると相手に期待することも増えてしまうものですが、お互いに歩み寄りがないと良い関係は継続していかないそう。

「たまにキュンとすることはあっても、ドキドキやトキメキは永遠に続くことはないというのは医学的にも証明されています。ただ、同じ趣味を持っているなどの『類似性』や、お互いの足りないところを補い合う『相補性』のバランスがとれていると、パートナーとの良い関係を長く続けることができるといわれています。ある意味、友情関係を強めるということになるのですが、子どもが生まれると話題も増えて仲良くなるケースも多いです」

人はいつでも恋をしているときの高揚感を求めたくなるもの。しかし、短期間にしか発生しない恋心にこだわらず、夫との友情関係を育むことで、心の充足感につながるのかもしれません。

(構成・文:末吉陽子/やじろべえ)