25日、観察者網は「日中の災害後の違い」と題する記事を掲載した。写真は被災した熊本県。

写真拡大

2016年4月25日、観察者網は「日中の災害後の違い」と題する記事を掲載した。

記事は、熊本県で発生した地震を例に、近年、災害が増える中で中国国内のメディアやネットユーザーの間で災害救助や支援について日本と比較する声が増えていると紹介。「同じ儒教文化圏のため、日本も中国も人々は火事場泥棒をすることは少なく、秩序を保ち、互いに協力し合っている」とした上で、日中の違いがみられる部分に「政府の行動」を挙げている。

まず、地震直後の対応について。日本は災害発生時に、内閣府がすぐに対策本部を設置して救助の指揮に当たり、首相はすぐに被災地を訪れない。先の熊本地震でも、安倍首相は16日に被災地入りする計画だったが、救助に影響することを考慮して訪問を先延ばしした。記事は、2011年の東日本大震災の際は、当時の菅直人首相が被災地をすぐに訪問したが、この行動は今でも政界やメディアで「現場の指揮や救助に支障をきたした」と批判の的になっていると紹介している。

一方、中国人には、指導者が災害時にすぐに被災地を訪れるのは見慣れた光景になっている。四川大地震の際はまず首相が被災地で指揮を執り、1週間後には国家主席がそれに代わった。中国の指導部の行動は一切制限されることなく、全国から大量の無償の物資も被災地に投入され、メディアも指導部の指示や活動を伝える。記事はこの違いについて、「日本はやや教条主義(原理原則を重視するあまり現実を無視する)で、中国はやや専制的だ」とし、「互いに参考にしても良いかもしれない」としている。

次に被災した住宅について。日本では持ち家が被災した場合、住民は非常に苦しい状況に追い込まれる。日本政府は地震保険への加入を奨励しているが、保険会社が全額を払えるとも限らない。一家の大黒柱が死亡したりすれば、生きて行くのもやっとの状況になる。記事は、こうした状況が日本の地方で復興が遅れる要因になっていると指摘している。対する中国は、政府主導で復興が行われる。一般的に被災してから3年ほどで再建が完了するケースが多い。中国では個人の持ち家だろうと政府の建物だろうと、再建は公費で行われる。人々からも「なぜ私たちの税金を」といった不満は出ないという。

一方で、中国ならではの事情もあると記事は指摘する。中国の農村部はマグニチュード7クラスの地震で建物はほぼ全壊し、死傷者が大勢出る。こうした家屋は農民らが自ら建てていることが多く、耐震性能はかなり劣る。日本では地震で全壊する建物は多くなく、建物に被害は出るものの死傷者は圧倒的に少ない。記事は、「中国も日本のように、都市部でも農村部でも鉄筋コンクリートでの建設を義務付けるような法整備を検討しても良い。そうすれば、中国の鉄筋コンクリートの生産過多の問題も解消される」と提案している。

そして最後に、「日本も中国も長所を取り、短所を補うことが必要だ」と結んでいる。(翻訳・編集/北田)