中国は一帯一路構想によって、自国を中心とした経済圏の構築を目指しており、その構想の鍵を握るのが高速鉄道だ。中国は高速鉄道で中国と各国を結ぶことで一帯一路構想を実現させようとしている。(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)

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 中国は一帯一路構想によって、自国を中心とした経済圏の構築を目指しており、その構想の鍵を握るのが高速鉄道だ。中国は高速鉄道で中国と各国を結ぶことで一帯一路構想を実現させようとしている。

 マレーシアのナジブ首相がこのほど、同国の首都クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画について、2016年中にシンガポールと覚書を交わすことができるとの見方を示したが、この発言によって中国では同計画が再び大きな注目を集め始めている。

 中国メディアの張家界在線はこのほど、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道は中国の一帯一路構想にとって非常に重要な路線となると伝える一方、日本と中国の受注競争は「より魅力的な提案ができたほうが受注することになる」と指摘した。

 記事は、日中の受注競争の激化は双方ともに利幅を削ることにつながると伝える一方、日中両国は成長を続ける東南アジア市場において、将来に向けて実績を残しておきたい考えと指摘。さらに、どちらが受注できるかは現時点で論じても意味がないとしたうえで、新幹線と中国高速鉄道の実力を比較した場合、「競争が生じている事実から双方の実力は互角」と主張した。

 中国が受注したインドネシア高速鉄道は受注決定後も書類の不備などで工事の全面的な着工が遅れるなど、中国側の杜撰さが指摘されている。こうした杜撰さを見たマレーシア、シンガポール両国は果たして中国に安心して発注することはできるだろうか。日本が受注していれば、このような杜撰さとは無縁であったはずだ。インドネシア高速鉄道計画を中国に奪われた日本としては、是が非でもマレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画は受注し、中国製のインドネシア高速鉄道と日本製の「鮮明な対比」を見せつけたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)