気が重くなることも多いPTAの役員決め。保護者なら誰もが平等にかかわるべき、という考えのPTAだった場合、断ることも難しい。ワーキングマザーが役員になった場合、どのように乗り切ったらいいだろうか? 『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(太郎次郎社エディタス)の著者、大塚玲子さんに聞いてみた。

「引き受けたくないと思う気持ちもわかるのですが、実際にやってみると『思ったより、大変じゃなかった』という人が多いのも本当なんです。PTAは悪いイメージばかりが先行していますが、実はみんなが思うほど、ひどいPTAばかりでもないんですよ」 (大塚さん 以下同)

具体的に、PTAのクラス役員にはどんな仕事があるの?

「わりとよく聞くのは、講座やワークショップなどを企画する文化委員、地域パトロールや通学路のチェックを行う校外委員、ベルマークの回収を行うベルマーク委員などでしょうか。委員長や本部役員以外の一般的な委員の仕事では、特にややこしい内容のものはないと思います」

大塚さんによると、社会的にはワーキングマザーの割合が増えたのに、専業主婦が携わることを前提にした学校が多いという。そのため、PTA活動で困ることは、活動内容よりも時間的な負担が大きいようだ。

「平日日中の集まりだと、仕事を休んだり早退したりしなくてはいけなくなりますよね。それをまず変えたいところですが、集まる曜日や時間帯を変える権限を持つ委員長や本部役員は仕事が多いもの。時間に余裕のないワーキングマザーでは、そういった立場になりづらいというジレンマがあります」

●時間の交渉するときに、NGなことって?

では、ワーキングマザー同士で仲間を作って、みんなで時間のない事情を伝え交渉してみるのはどう?

「私は、それはオススメしません。徒党を組むと、ワーキングマザーVS専業主婦という対立構図で、こう着状態に陥りやすいので避けたほうがいいと思います。それよりも、お互いがそれぞれの立場や考えを認め合ったほうがずっと話が前に進みやすいでしょう」

仕事とPTAの両立で難しい部分があったら、ただブツブツ言うのではなく、本部役員や委員長に意見を伝えてみることも大事だという。反映されるのは翌年以降になってしまう可能性は高いが、「PTAに参加したいと思っても、働いていると、こういう部分が活動しにくいと感じます。ここをこういう風に変えていきませんか?」と具体的に希望を伝えていくことで、PTAがより参加しやすい場になっていくこともある。

「『どうしたら負担を減らせるか』という視点を持ち、自主的に参加していくと、“やらされている感”がなくなり、気持ち的な負担はずいぶん軽減すると思います。これは、普段の仕事と一緒かもしれませんね」

ワーキングマザーが関わりやすい体制なら、今後の負担も軽減するはず。大塚さんによれば、「PTAの本部役員を引き受けることが多い専業主婦の人たちも、きちんとコミュニケーションをとれれば、ワーキングマザーの立場に理解を示してくれることは多い」とのことなので、対立を避けつつ、うまく提案するのがポイントかも?

(ノオト+石水典子)