人工知能が恋愛相談に回答、「教えて!goo」で8月から運用開始。ディープラーニングで文脈まで理解

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ポータルサイト『goo』を運営するNTTレゾナントは、Q&Aサービス『教えて! goo』において、質問に対する回答をAIが行う機能を2016年8月に追加すると発表しました。質問者の閲覧データなどから関心を推測し、一人ひとり異なる最適な回答を返す点が特徴です。

4月25日に開催された発表会では、本サービスにおいて利用している同社製AIに関する取り組みについても紹介されました。

【ギャラリー】『教えて! goo』の回答者にAIを追加。恋愛相談カテゴリで8月から運用開始 (13枚)

gooは2015年より『使うほどフィットするポータルサイト』を標榜し、閲覧データから閲覧者の関心を推測して、一人ひとりに最適化したサービス展開を進めており、今回の『教えて! goo』の拡張もその一環とみられます。

教えて! gooでは現在、人間対人間のQ&Aを行っていますが、8月のサービス拡張後は人間の回答者に混じってAIの回答が表示されるようになる見込みです。回答しているのがAIであることを明示するのか、質問者がAIからの回答を望まない場合にAIが回答しないようにするのかどうかなど詳細については調整・検討中です。

過去の質問に関する回答をディープラーニングによって分析し、回答の抽出に役立てる仕組み。検索ワードやQ&Aの閲覧履歴などから個々の質問者の関心を読み解き、別々の質問者が同じ質問をしたとしても、それぞれに最適な回答を行います。

8月のローンチ時点でAIによる回答が追加されるカテゴリは「恋愛」。教えて! gooの中でも最も人気のあるカテゴリであることから、導入を決定したといいます。今後は育児や介護、ヘルスケアといったジャンルへの拡大を行う予定。

質問に対する回答の一例。1つの回答では『私は付き合えました』と回答しており精度はまだまだのようです

本件は『サービスのバージョンアップ』という位置付けであり、提供の形態は現状から変わらずアプリやWebベースを予定します。利用料金についても、引き続き広告モデルを採用することから無料を維持します。

発表会ではNTTレゾナントのAI『corevo』を構成する技術を『4つのAI』として紹介。人の発する情報を読み解き、意図や感情を理解する『Agent-AI』、人が意識しない身体情報を読み解、知性や本能を理解する『Heart-Touching-AI』、様々なセンサーから世の中の情報を読み解く『Ambient-AI』、複数のAIをネットワークにより接続し連携させる『Network-AI』とカテゴライズし、今回のサービス拡張は特にAgent-AIが活用されています。

教えて! gooにおけるAgent-AIは、SNSなどから数千万規模の対話情報を収集してデータベース化し、文章を単語単位で要素分解したうえで整理する処理を行います。ここからヒトの『経験』に紐付いた『行動』を抽出し、回答に反映させる仕組みです。

ここでポイントになるのは個人の属性により違った回答を返すこと。特に恋愛は人によってケースバイケースであり、答えのない問いになりがちですが、AIがこれに対する『助言』を行うようになることで、社会の発展に役立てるという方向性を採っています。肝心の回答内容の精度については『ベストアンサー』やほかの回答の内容を見て学習し、向上させていく意向です。

ちなみにcorevoは、大阪大学の石黒浩教授が手がけた、人間と雑談対話できるアンドロイド『Geminoid』の人工知能にも採用されており、音声認識の精度は95%程度。十分実用になるレベルとしています。


なお実用レベルの人工知能を育てるには、あらゆる種類の膨大なデータが必要。今後はパートナーと一緒にデータの収集を行っていきたいとのことです。