台北メトロの警察、人員不足が深刻  路線の増加受け/台湾

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(台北 25日 中央社)台北メトロ(MRT)新北投駅のホームで先月末、警察官が切りつけられたのを始め、メトロ管内で無差別傷害事件が多発していることを受け、メトロの安全性に対する関心が高まっている。だが、利用者の安全を守るメトロ警察隊は、深刻な人員不足に陥っている。

台北メトロ全線の警戒活動を担当するのは、台北市政府警察局メトロ警察隊。宋景武隊長によれば、警察官189人に対し、管轄する駅の数は117駅に上る。宋隊長は、見張りや車両・駅の巡察などの勤務に加え、隊員の休暇も考慮すると、人員は非常に不十分な状況にあると話す。

台北メトロの路線は台北市だけでなく、新北市にも跨っているものの、地方主管機関が台北市とされているため、同市の警察が全路線を管轄する決まりとなっている。現在建設・計画中の新路線が開通すれば現在の人員では対応しきれないとして、宋隊長は新北市独自でのメトロ警察隊設置を望む考えを示した。

これに対し、新北市政府警察局の人事担当者は、建設中の路線のうち、同市が管轄予定であるのは3路線しかない上に、完成予定は最も早いもので2018年となっていることに触れ、評価の結果、早急に専門警察隊を設置する必要はないとの結論に至っていると市の姿勢を説明した。

台湾では、市内にメトロの路線を有する台北市、桃園市、高雄市が個別にそれぞれメトロ警察隊を設けている。一方で、路線延伸により、複数の県や市に跨る場合も出てくるとして、民進党所属の立法議員(国会議員)からは、警察官の人員配置を統括できるよう、内政部所轄のメトロ警察局を設置する提案もなされている。

(蘇龍麒/編集:名切千絵)