中国メディア・捜狐は23日、「どうして日本で大きな地震が発生すると、中国の工作機械産業は生産がストップしてしまうのか」という記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・捜狐は23日、「どうして日本で大きな地震が発生すると、中国の建機産業は生産がストップしてしまうのか」という記事を掲載した。

 記事は、日本で大きな地震が起きると中国における建機の生産が止まり、タイで洪水が起きると世界のハードディスク価格が倍に値上がりし、日本の触媒工場が爆発すると世界のおむつ供給に影響を及ぼすと説明。そのうえで、日本をはじめとする、あるニッチな分野で圧倒的な強みを持つ「ニッチトップ企業」がなくなった場合、中国の製造業は大きなダメージを受けるとした。その例として、「産業用ロボットの関節に用いられる減速機は日本の帝人株式会社が95%以上のシェアを獲得している」などと主張した。なお記事が主張する帝人株式会社は、帝人製機株式会社(現:Nabtesco)のことを指摘しているとみられる。Nabtesco社サイトによると精密減速機のシェアは世界1位で、産業用ロボットの関節に用いられる減速機は世界で約60%のシェアを有するとのことだ。

 続けて、中国の製造業は徐々に「同質化から個性化」へ、「実物型からスマート型」へ、「サービスの有形化から無形化」へと向かう発展段階に入っていると解説。中国政府の工業・情報化部が先日「製造業におけるニッチトップ企業の育成グレードアップ特別行動実施プラン」を発表し、2025年までに200のニッチトップ企業、600の予備軍企業を育て上げる計画を打ち出したと伝えた。

 また、世界各国ではスペシャリスト企業が発展することによる国際的な競争量の高さにについて十分に認識されており、先進国などでは続々と助成政策が取られていると紹介。日本では2013年10月にグローバルニッチトップ企業100選を実施、選ばれた企業に対して知名度向上や海外業務展開の支援を行ったとした。

 記事は、多角的経営華やかなりし昨今において、「製造業はクリアな頭脳を持ち、高所から遠くを眺め、誘惑に打ち勝つとともにリスクを冒し、たゆみない研鑽と品質追求という匠の精神を持ち、ニッチ分野でトップを獲得することが、企業が長期に渡る持続的発展を得るうえで必要な道である」と論じた。そして、日本の製造業における成功例から多くの経験や理念、精神を学ぶべきであると締めくくった。

 ユーティリティープレーヤーというのは、なんでもソツなくこなす一方で「これは」というものがなく、結局「便利屋」に甘んじてしまう可能性がある。他の部分は今ひとつでも「これに関してはピカイチ」のプレーヤーに比べると、トップに立つチャンスは低いかもしれない。記事は、ドイツにはニッチトップ企業が3000社も存在すると紹介している。中国の製造業が目指すべき道のりは、とても長いものと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)