マイナス金利導入を発表した黒田日銀総裁。個人の投資喚起を狙うが、現状は……
日銀のサプライズ決定から3か月。株式市場も為替相場も不安定ななか、マイナス金利の恩恵を享受しながら資産を守る運用法を大公開!

 マイナス金利の導入以来、ただでさえ雀の涙だった銀行預金の金利はゼロに迫る勢いで下落している。今や三菱東京UFJ、三井住友、みずほの各メガバンクの普通預金金利はわずか0.001%。定期預金でも0.01%しかつかず、100万円を1年預けても、税金を引くと利息は80円程度しかつかなくなってしまった。

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 また、安全性の高い債券などで運用する投資信託、MMF(マネー・マネジメント・ファンド)は、すべての運用会社で新規受け付けを停止しており、繰り上げ償還される見込みだ。生命保険でも貯蓄性の高い商品は販売が停止されたり、保険料の引き上げなどの動きが出ている。

 元本保証商品が、本当に元本を保証するだけの商品になってしまった今、手堅く運用してきた虎の子はいよいよ株などのリスク投資に回すしかないのだろうか。ファイナンシャルプランナーの深田晶恵氏はそれをこう否定する。

「もともとうまみの少なかった金融商品が、さらに魅力がなくなっただけの話。くれぐれも『マイナス金利パニック』に陥らないこと。最近はタンス預金のために金庫が売れているそうですが、初期コストを考えればそれこそ資産は“マイナス”になります」

 今後は「マイナス金利パニック」に乗じて、利益を上げにくくなった銀行が手数料の高い投資信託などを勧めてくることが考えられるという。

「『マイナス金利だから』というセールストークに惑わされないよう十分注意してください」

◆出血大サービス商品はまだまだ販売中

 ならば、静観しているのが得策なのだろうか。大手生命保険で運用を手がける担当者X氏は、こう明かす。

「貯蓄性の高い保険の中でも、学資保険はまだ『聖域』。対象が乳幼児持ちの家庭だけで市場規模も小さいことから、販売停止や保険料の引き上げがなされていません。なかには心配になるほど返戻率が高い商品もそのまま販売が続けられているので狙い目かも」

 特に「出血大サービスの返戻率」と評判なのが、明治安田生命の「つみたて学資」だ。月額払いか5年間で全保険料を支払う5年払い、一括で支払う全期前納払いなどで保険料を納め、子どもの大学進学時期に保険金を受け取る商品だ。具体的な返戻率は親子の年齢や支払い方法、保険金額で異なるが、0歳の子に5年払い・保険金額400万円で契約した例では、返戻率は124.8%に達した。おまけに、満期を待たずに解約しても、1年経過していれば0.8%の利息がついて返って来るので、もはや子持ちなら加入しないと損なレベルといえる。

「これだけでも年利(単利)で1%を軽く超えますが、支払った保険料は生命保険料控除の対象になるので、軽減できた税額も合わせれば実質2%超も狙えます(所得税率20%以上の場合)」

 リスク投資をしなくても、得する方法はまだある。旅行会社大手のエイチ・アイ・エスでは、支払額にサービス額がプラスされて旅行代金に充てられる積立商品「貯めチャオ」で、年利換算8.4%のコースを5月21日までの期間限定で受け付けている。しかも、夏の旅行に使える3か月プランでは、年利換算でなんと10.4%のプランもあるのだ。

 同様に、百貨店にお金を積み立てると支払額よりも多い商品券で払い戻される「友の会積み立て」も、マイナス金利導入以降問い合わせが急増しているという。大丸松坂屋百貨店では、友の会に関する問い合わせが前年同期比5倍に急増し、新規入会者数は2倍となったとの報道も。一般的に12か月積み立てると13か月分の商品券が返ってくる仕組みで、年利では8%を超える有利な制度。旅行やデパートでの買い物の予定があるなら、これらの積立商品にも注目したいところだ。