21日、英メディアは北京住民の家賃負担額がニューヨークを抜いて世界でトップとなり、平均収入の1.2倍以上になるとしたNPOの調査結果を伝えた。写真は北京のビル。

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2016年4月21日、英紙フィナンシャル・タイムズは、英国のNPO「グローバル都市企業連合」が世界15の都市について行った調査結果を伝え、北京住民の家賃負担額はニューヨークを抜いて世界でトップとなり、平均収入の1.2倍以上になると伝えた。22日付で参考消息網が報じた。

住宅価格が高騰しているのに加え、北京に住む外地人(北京戸籍がない住民)たちは北京で5年続けて納税してようやく住宅購入が可能になるため、多くの若者と外地からの出稼ぎ労働者は賃貸住宅で暮らさざるをえない。

中国国際金融有限公司のチーフエコノミスト・梁紅(リアン・ホン)氏は「都市計画の角度から見れば、北京は恐らく中国で最も非効率な都市だ。問題は土地供給サイドにある。一等地の相当部分は中央政府機構、例えば軍や国有企業に占用されてしまっている」と分析する。

北京の家賃の高さはランク第2位のアブダビ(アラブ首長国連邦)のほぼ2倍だ。高い家賃と都市発展のアンバランスが、決まった場所で働くサービス業の従業者の通勤時間を引き延ばしている。今回の調査によると看護師や小学校教師、そしてバスドライバーの家賃は彼らの収入の1.1倍から1.5倍にも達するという。北京住民の往復にかかる平均的な通勤時間は世界第2位の104分であり、トップのメキシコシティは113分だ。

グローバル都市企業連合のレズリー・サビル氏は「最も富裕な従業員ならば常に大都市に住める。だが、さまざまな職業でまだ働き始めたばかりの優秀な従業員たちが家賃の負担に耐えられないことに気づいたらどうなるか…」と語る。

北京には農村からも大量に人口が流入している。とりわけ石炭と鋼鉄などの伝統産業が衰退し、職を失った人々が北京へ流入することで賃貸住宅市場に圧力がかかるようになっている。過去20年間で北京の都市区の人口は倍に増えた。

北京の高騰する家賃は住民の消費マインドを冷え込ませ、経済にマイナスの影響をもたらしている。家賃がさらに10%上がれば、消費は35億ドル(約3600億円)分も減少することになる。(翻訳・編集/矢野研介)