どうせ税金で取られるなら超豪華な葬儀にして相続税節税にした方がいい?

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この世は何するにせよ、税が課せられる。買い物をしても、働いても、車や家を維持するのにも税が課せられる。挙句の果てには、死後に残した財産にも相続税が課せられる。一方で、近年「節税」という考え方が広がっている。節税は脱税と異なり、税法上合法とされる課税対策である。
課税の中でも相続税は、取り扱われる金額が数百万円、数千万円と高額なだけに、多大な税を課せられることが多い。自分が相続するはずだった財産が税金のために目減りしないためにも、節税はやりくり上手な手段である。「教えて!goo」にも相続税をめぐる節税について「相続税の節税対策を教えてください」という質問が寄せられている。

■相続財産を毎年少しずつ贈与=連年贈与は認められない!

質問は連年贈与の有効性について質問している。連年贈与とは、相続財産を相続税の対象としないために、毎年贈与税のかからない基礎控除額以下の額を贈与することにして、擬似的に相続を行うことを言う。これに対して回答の多くは、連年贈与は「みなし相続」とされ、相続税の課税対象となると指摘している。

「基礎控除ぎりぎりの額を、毎年定期的に贈与を繰り返していると、後日に追徴課税を課せられることもあります」(DIooggooIDさん)

また節税対策として、逆に贈与税を利用する手段も紹介された。

「年間120万円を贈与したなら、基礎控除110万円を引いた10万円にかかる贈与税1万円を支払っておしまいです。連年贈与ではないかと心配する必要もありません」(hata79さん)

自分が得られるお金をいかに残すかということだけあって、シビアな問題である。以下では手軽にできる相続税対策を紹介することとする。

■派手な葬儀ほど、相続税は安くなる!?

ここでご紹介するのは、相続税算出において登場する「正味の相続額」という概念を利用した節税対策である。正味の相続額とは、相続額全体から故人の死後の精算に係る諸経費を差し引いた額である。つまり費用を多く計上できれば、課税対象となる相続額が小さくなり、課税額も小さくなるという仕組みである。では実際にどのような方法が考えられるのだろうか。税理士の経歴ももつ、心に残る家族葬を行う葬儀アドバイザーに解説していただいた。

「実は相続財産から相続税の基礎控除額を差し引き、更に葬儀費用も経費として相続財産から差し引くことが認められています。事実上葬儀費用の金額の上限はありません。これは実際にあった例ですが、あるご遺族が考えられる限り贅沢極まる葬儀を行いました。全てを最高級品で設え、葬儀社への支払額も相当高額でした。当時は、これで税務署が経費と認めてくれるのか戦々恐々としていたものです。
しかし、全額認められたため、かなり驚いた記憶があります。これが葬儀費用が高くなることのメリットです。つまり、高額な葬儀費用を支払い、最終的に相続税を節約できる方を選択するか、葬儀費用を安く済ませ、相続税が若干高額になる可能性がある方を選択するかの違いになります。勿論、相続財産が相続税の基礎控除額より少額な場合には、安価な葬儀社を選定すべきでしょう」

では、経費となる葬儀費用は、どこまでの費用が認められるのだろうか。四十九日や三回忌法要などにも適用されるのだろうか。

「相続財産から経費として差し引かれる葬儀費用ですが、本葬儀にのみかかった費用に限定されます。最近の告別式に於いては、初七日、四十九日の法要を同時に行うことが多いですが、この法要にかかる費用は本葬儀にかかる費用とは認められないので注意しましょう」

節税対策として贅沢な葬儀を執り行った場合、高額な相続税を支払った場合と比較して、自分に相続される金額が対して変わらないこともある。しかし同じ相続額でも、故人のためにこれ以上ない葬儀を企画できるのであれば、残された遺族の悲しみが少しでも和らぐことに貢献できるのではないだろうか。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー
「葬儀の参列者を遺族や近親者など、本当に故人を亡くした悲しみを共有できる方だけに限定」し、「世間体を重視している感のある告別式を簡素化」する家族葬の提案を行う。

(樹木悠)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)