子宮頸(けい)がんワクチン接種後に脳機能障害が出たという患者の遺伝子を調べたところ、約8割が同じ型の遺伝子を持っていたという研究データについて、厚生労働省は2016年4月18日、「子宮頸がんワクチンと障害との因果関係を示すものではない」とする見解を発表した。

子宮頸がんワクチン接種後に記憶障害や知的障害といった脳機能障害が出た人が相次いだことで、厚労省は2013年から2つの研究班を立ち上げ、病態や治療法の解明を進めてきた。16年3月16日に発表された研究班の中間報告によると、ワクチン接種後に障害が出た10代の少女33人の血液を採取してHLA遺伝子の型を調べたところ、約8割の26人がある特定の型をもっていた。一般的な日本人の集団の2倍以上を占めていたため、HLA遺伝子のこの型が障害の発症に関連している可能性があると分析していた。

しかし厚労省は、障害が出た少女のみが調査対象だったことと、サンプルが少なかったことを根拠に、「約8割」という数字は不確かだとし、今回の研究班のデータからはワクチンが脳機能障害を引き起こすとは言えないとの見解を出した。この見解は研究班にも確認済みだという。