中国メディア・人民網は22日、日本国内で頻発する地震に対して日本人がパニックにならないのは、地震に対する心構えや防災メカニズムに対する信頼があるからだとする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・人民網は22日、日本国内で頻発する地震に対して日本人がパニックにならないのは、地震に対する心構えや防災メカニズムに対する信頼があるからだとする記事を掲載した。

 記事は、今回熊本や大分で発生した大地震の犠牲者数が、1995年の阪神淡路大震災時の6434人に比べてはるかに少ないと紹介。「深刻な災害であったことは間違いないものの、過去の同レベルの地震に比べて被災状況が小規模に食い止められた」、「人口が少ない地域での災害という側面はあるが、整った防災体制、市民の防災意識、高品質な建築が被害を最小に食い止めた大きな理由」といった専門家の見解を伝えた。

 そして、日本の防災体制が「社会全体が参加する体制」であり、行政、学術界、企業、民間組織がそれぞれ積極的な役割を果たしているとし、「日本人は決して地震が怖くない訳ではないが、震災に対する心構えや信頼の心があるのだ」と解説。耐震性の高い家屋のほか、震災後に物資が不足しても「誰かが救援物資を届けてくれるから、奪い合う必要はない」という考え、速やかに関連情報を受け取れる状況がその「信頼」を支えていると説明した。

 また、学術界では地震研究が積極的に進められており、予知はできないものの危険度の高い地域の想定や将来地震が発生する確率の予測が発表されていること、企業も高い防災意識を持っており、六本木ヒルズでは常に5000人分の防災物資を備蓄し、毎年3月11日には大規模な防災訓練を実施していることを紹介している。

 さらに、市民の防災意識の高さについても指摘。日本人は日本が「地震大国」であり、いつ大地震が起きてもおかしくないという意識を持っており、幼稚園のころから学校では毎年防災訓練が行われるほか、会社や地域でも各種の防災訓練が行われると説明した。そして最後に、「地震を止めることはできないが、日本はまさに『血の教訓』から実用的な経験をくみ取り、地震のなどの災害による被害を効果的に食い止めようとしているのである」と結論づけた。

 数字の上では確かに犠牲者は過去の「大震災」より少ないが、実際に家屋が倒壊して犠牲者が出ているほか、多くの市民がなおも避難生活を余儀なくされていることを考えると、軽々しく「被害が軽かった」と口にすることは憚られる。しかし、記事が指摘するように、過去の経験が生きて被害が食い止められた点も確かにあるはずだ。まずは犠牲者の冥福と、被災者が一日も早く平穏な生活を取り戻すことを切に祈り、状況が落ち着くのを待って、今回の震災でくみ取るべき教訓、生きた教訓について改めて考えることになるだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)