日本経済に回復の兆しが見えず、日本企業が中国企業に買収されたり、事業を譲渡したりする事例が相次ぐなか、中国国内では「日本経済はもう終わった」という論調も見られるようになった。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本経済に回復の兆しが見えず、日本企業が中国企業に買収されたり、事業を譲渡したりする事例が相次ぐなか、中国国内では「日本経済はもう終わった」という論調も見られるようになった。

 中国の国内総生産(GDP)が日本を超えたことで、もはや中国は日本を超えたといった認識を示す中国人も珍しくないが、中国メディアの今日頭条はこのほど、日本は東日本大震災や原発事故など数多くの困難に直面したが、今なお「倒れる兆し」はないと指摘、経済指標だけでを見ていたのでは日本を見誤ると論じる記事を掲載した。

 記事は、失われた20年という言葉のとおり、日本経済は長期間にわたって成長していないと指摘したほか、15年時点でGDPの238%に達する政府債務残高の存在を指摘する一方、こうした数字だけを見ていると日本は早晩、崩壊するのではないかと認識してしまうと主張。

 一方で、日本は「外から見るのと異なり、実際には安定している」と主張。日本は円安もあってすでに巨額の貿易黒字を確保していると指摘したほか、少子高齢化による労働力不足も外国人労働者を積極的に活用しているため大きな問題となっていないと論じた。

 内閣府によれば、中所得の罠とは「経済発展により1人当たりGDPが中程度の水準(中所得)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷すること」を意味する。

 記事は、日本が「中所得の罠」を見事に回避できたのは奇跡であるとし、日本が奇跡を成し遂げたのは「日本人が勤勉で、日本企業の仕事が効率的で、さらに日本は比較的公平な所得分配がなされているため」であると指摘。政府債務残高や停滞した経済成長など、日本経済に関する数字だけを見ていては日本を見誤るとしたうえで、むしろ急激な成長を遂げた中国経済が「中所得の罠」に陥りそうなのは皮肉であることを指摘している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)