『レヴェナント:蘇えりし者』 (C)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation.  All Rights Reserved.

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(…前編「先週は、圧倒的人気の『コナン』が1位発進」より続く)
【週末シネマリサーチ】
〜週末公開作のランキングを予想!〜

◆『レヴェナント』は
オスカー効果を発揮できるか?

〇【3位予想】『レヴェナント:蘇えりし者』
マイケル・パンクの小説を、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化したサバイバルストーリー。狩猟中の負傷により、荒野に1人残された男の復讐劇を描く。

日本でも非常に高い人気を誇るディカプリオ。近年の作品の初週成績をみると『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(14年/パラマウント)が全国242スクリーンで公開され初週土日動員14万6000人、『華麗なるギャッビー』(13年/ワーナー)が全国571スクリーンで公開され初週土日動員11万3000人、『ジャンゴ 繋がれざる者』(13年/ソニー・ピクチャーズ)が全国148スクリーンで公開され初週土日動員7万8000人、『J・エドガー』(12年/ワーナー)が初週土日動員5万9000人という数字を出している。

本作でディカプリオは「第88回アカデミー賞」主演男優賞を受賞し、念願のオスカー像を手にした。このニュースは世界的に報道され、作品が大きくクローズアップされた。3月23日には緊急来日を果たしファンの前で、映画の魅力とオスカー受賞の喜びを語った。本作は約340館での上映。上記の数字を見ても、最近の作品は思ったほどの動員数を記録していないが、この作品は“特別な位置づけ”という印象が強い。多くの映画ファンが劇場に駆け付ける可能性は高い。

▲【4位予想】『アイアムアヒーロー』
花沢健吾の人気コミックを映画『図書館戦争』シリーズの佐藤信介が監督、大泉洋主演で実写映画化。謎のウイルスが蔓延する世の中で、冴えない漫画家アシスタントが「ZQN」ゾンビたちと戦いを繰り広げる姿を描く。共演に有村架純、長澤まさみらが顔を揃える。

佐藤監督のコミック原作⇒実写化といえば『GANTZ』シリーズが思い浮かぶ。『GANTZ』(11年/東宝)は全国410スクリーンで公開され初週土日動員45万4000人、後編にあたる『GANTZ PERFECT ANSWER』(11年/東宝)も初週土日動員42万3000人という高い数字を残した。主演の大泉は『駆込み女と駆出し男』(15年//松竹)が全国311スクリーンで初週土日動員12万8000人、『青天の霹靂』(14年/東宝)が全国300スクリーンで初週土日動員13万1000人。

本作は約290館での公開。佐藤監督、主演の大泉共に、過去の実績は十分。プロモーションも積極的で、4月14日には「おネエ絶叫試写会」が行われ、大泉のボヤキ節が大きく報道された。またベルギーの「ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭」で作品賞グランプリを、スペインのカタロニア国際映画祭で観客賞と最優秀特殊効果賞を受賞するなど、世界各国での高い評価は非常に良い宣伝効果になっている。R15+指定がついており、やや観客層を選ぶ題材だけに、どこまで動員できるかは未知数だが、王者・東宝だけに大崩れは考えづらい。

△【8位予想】『劇場版 遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』
「週刊少年ジャンプ」で連載されていた人気コミック「遊☆戯☆王」の連載20周年を記念して製作された劇場版映画。

2010年にテレビアニメ10周年を記念した劇場版映画『10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王 超融合!時空を越えた絆』(NAS)は全国124スクリーンで公開され、6位にランクインした実績がある。

本作は約140館での上映。4月18日には完成披露試写会が行われ、テレビアニメ版から声を務めている風間俊介や津田健次郎らが登壇し「遊☆戯☆王」愛を爆発させていた。アニバーサリー作品は、通常シリーズより2〜3割増という定説もあり、ランクインする可能性は十分ある。

△【10位予想】『劇場版 響け!ユーフォニアム〜北宇治高校へようこそ〜』
2015年に放送されたテレビアニメ「響け!ユーフォニアム」の再編集劇場公開版。高校の吹奏楽部を舞台に、友情や夢の狭間で揺れる思いや葛藤を瑞々しく描く。

約40館と上映館数は少ないが、石原立也監督は『小鳥遊六花・改-劇場版 中二病でも恋がしたい-』(13年/松竹)がわずか全国27スクリーンという小規模公開ながら初週土日動員数ランキングで9位に入った実績がある。ファンが多い作品だけに侮れない。

【注目シネマ】
*『太陽』
2011年に上映された劇団「イキウメ」の同名舞台を、映画『SR サイタマノラッパー』シリーズの入江悠監督、神木隆之介、門脇麦主演で映画化。バイオテロによって人口が激減した世界で、新人類と呼ばれる「ノスク」と、ノスクから管理されている旧人類「キュリオ」との間に起こる出来事を描いた物語。

公開当初は10館未満だが、監督、キャストと共に注目度は高い。入江監督の『ジョーカー・ゲーム』(15年/東宝)は全国310スクリーンで公開され、初週土日動員17万4000人、神木出演の『バクマン。』(15年/東宝)は全国325スクリーンで初週土日動員18万4000人、『脳内ポイズンベリー』(15年/東宝)が9万人、『神さまの言うとおり』(14年/東宝)が13万3000人という数字。スクリーンアベレージは高そうだ。(文:磯部正和/映画ライター)

磯部正和(いそべ・まさかず)
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

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