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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は4月21日、次世代の人工知能技術の発展に伴い、日本の出口分野においてどのような効果がもたらされるのか、人工知能技術の進展予測とともに、時間軸上に可視化した「次世代人工知能技術社会実装ビジョン」を公表した。

NEDOは昨年12月より、経済産業省産業技術環境局研究開発課との共催で、産業技術総合研究所人工知能研究センター 副研究センター長 麻生英樹氏、IGPIビジネスアナリティクス&インテリジェンス 代表取締役 CEO 川上登福氏、東京大学大学院技術経営戦略学専攻 特任准教授 松尾豊氏ら3名の構成員とともに、同ビジョンの作成検討会を行ってきた。

同ビジョンでは、現在〜2020年、2020〜2030年、2030年以降という3つの時間軸および「ものづくり」、「モビリティ」「医療・健康、介護」、「流通・小売、物流」の4つの出口分野において、人工知能技術およびその関連技術の進展を、その効果と併せて網羅的に示している。

たとえば「ものづくり」分野においては、2020年までには「ディープラーニング+強化学習、認知技術の向上やマニピュレーション能力の向上により、ばら積みのままでのピッキングや熟練工の技術、検品などを機械で実行可能に」、2020年〜2030年には「文脈、背景知識を考慮した認識技術と作業の目標を自ら獲得する技術により、製造設備が自らが作業計画を立案可能に」、2030年以降は「製造プロセスの要点を自律的に認識しつつ柔軟に設備が動作するとともに、設備稼働に関するデータ(経験)をコピー・共有することで、『製品開発〜販売・消費(〜修理・補修)の一連の流れ』が個別企業・系列の垣根を越えて、リアルタイムおよび予測的に全体最適で運用される」といったようなビジョンが描かれている。

NEDO 技術戦略研究センター 新領域・融合ユニット ユニット長 平井成興氏は、同ビジョンについて「今ある人工知能が、どの方向に伸びていっているのかということを技術的観点からのみ検討したもの」であると説明している。

NEDOは同ビジョンをもとに、シーズや制度、規制などという技術以外の視点も含め、産業界や学術界などと意見交換を行い、ブラッシュアップしながら、政府において設置された人工知能技術戦略会議において行われる予定の人工知能の産業化のロードマップ策定に向けた議論にも貢献していく考えだ。

(周藤瞳美)